ゾラン・ディミッチ(Zoran Dimić)講演会

 2012年12月、セルビアのニシュ大学哲学科の講師ゾラン・ディミッチ氏を招聘して、二度の国際セミナーを開催した。学長裁量傾斜研究費・研究環「カタストロフィと人文学」による招聘事業である。

 ディミッチ氏の専門は古代ギリシア(とりわけアリストテレス)とドイツ観念論である。彼は哲学的大学論にも造詣が深く、博士論文『大学の理念の誕生』では、近代的な大学の理念の発端を古代ギリシアの教のなかに読み解き、古代と近代の教育思想の連関を解明している。



 12月5日は、首都大学東京(南大沢キャンパス)にて、国際セミナー 「カタストロフィの思想――破局と人間性をめぐって」を実施した。司会は西山雄二(首都大学東京)が務め、主に学生ら40名ほどが参加した。また12月8日、一橋大学でのワークショップ「哲学と大学」にて、ディミッチ氏に講演「聴こえてくる大学」をお願いした。科学研究費補助金「啓蒙期以降のドイツ・フランスから現代アメリカに至る、哲学・教育・大学の総合的研究」、一橋大学国際交流セミナーの主催によるワークショップである。