長門湯本温泉観光まちづくりプロジェクト

山口県長門市に位置する長門湯本温泉の再生のために、長門市が星野リゾートの協力を得て2016年8月に策定した「長門湯本温泉観光まちづくり計画」を、民間事業者、地域、行政が強く連携して実現していくためのプロジェクトである。老舗ホテルの倒産などにより遊休地が多くみられる状況から、消費観光を脱し共感を生むエリアとして温泉地の価値を高め次世代につなぐこと、そのために、投資主体・市・地域が同じビジョンを持ち、働き手と暮らし手が誇りに感じ暮らしを楽しみ、地域自らが事業主体となり経済循環を起こし、来訪者と特別な空間と体験を共有することを目指している。
その実現のための推進体制構築、河川や道路空間、まちなみ景観のデザイン、核となる外湯や店舗の事業化、合意形成のプロセスデザイン、観光地経営ための組織や税・制度の導入、モニタリング、観光コンテンツの造成などを短期集中で進めてきた。
川原研は専門家チームの一員として参画中。

プロジェクト詳細

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観光まちづくりを支える景観ガイドラインの策定

取組みの一つとして観光地再生を強く意識した先進的な「長門湯本温泉景観ガイドライン」を策定した。
その特徴は、

  1. 河川や道路空間などの公共空間や、民地の地先空間の積極的な活用による観光地再生を支える景観ガイドラインであること
  2. 良質な景観がまだないところで、迅速に作っていくための社会実験イベントとの連携による将来像の見える化や、地元の設計・施工者施工者ワークショップの導入による担い形成、押しかけ提案(空き家調査とリノベーション提案と合わせた景観整備モデル事例の推進)を連動させていること
  3. すぐの効果が出しやすく街の特徴を引き出し宿泊を促す、夜間景観の積極的形成をねらっていること
  4. 今後民間投資を誘発するタイミングで、良質な投資事業には心強く、長門湯本らしさを欠く投資事業には歯止めになることを狙ったこと
  5. 現代の観光者のニーズである交流への期待に対応して、民間敷地や民間活用公共空間でのホスピタリティ(表現)の向上や演出のアイデアを盛り込んでいること

である。
 長門景観ガイドライン_建築学会デザイン梗概.pdf
 

関連する取組み

 

 

書籍

造景2020(学芸出版社 季刊誌) に 本プロジェクトの特集記事が掲載されています。
全国市街地再開発協会広報誌 「CITY in CITY」
 に 観光地経営について本プロジェクトを事例にした対談記事があります。(無料ダウンロード)
 

リンク

長門湯本みらいプロジェクトHP(外部サイト)すばらしいサイトです。

研究一覧

長門湯本温泉観光まちづくりプロジェクト

高尾山地区 観光地マネジメント研究

林業基盤の職人連携による観光まちづくり

ヴェトナム・フエ皇帝陵の構成原理解読とエコツーリズム推進

里山再生✕コミュニティ形成をめざす開発住宅地のエリアマネジメント

地域観光プランニング〜観光まちづくりの計画技術の体系化

地域観光プランニングカレッジ:観光まちづくり人材教育プログラムの開発

観光まちづくりオーラルヒストリー研究

都市の祝祭空間研究

まちづくり技術を生かした地域ブランディング
 

川原研(大学院)で研究を希望する方へ

  • 受験前に必ず相談しに来てください。(ビデオ会議も可能です)。
  • 観光に関わる簡単な研究計画書をEメールで送付ください。
  • 大学院の合格前に、研究生として受け入れることはしていません(学科方針)。
  • 受験の詳細は観光科学域HPをご覧下さい。夏試験(8月)、冬試験(2月)があります。