業績(著作)

単著



Yuji Nishiyama, Imagining an Abandoned Land, Listening to the Departed after Fukushima (Lambert, 2016, 100p.)
収録論文 "Imagining an Abandoned Land, Listening to the Departed after Fukushima", "Between Vagueness and Ambiguity: The Topic of Light and Dark in Japan", "Saving Democracy with Maruyama Masao", "After the End of the World: In an Apocalyptic Tone by Jacques Derrida", "The Destination of ‘Between-Us’: Jean-Luc Nancy’s Plastic Interpretation of Hegel".




『哲学への権利』
DVD付、勁草書房、2011年。(映画「哲学への権利」の本編、巡回上映の特典映像、映画シナリオ、監督によるエッセイを収録)

東京新聞朝刊 2011年2月27日 佐々木敦氏による紹介
「「哲学に何ができるか?」この問いは永遠の問いであり、なおかつすこぶるアクチャルな問いでもある。映画の補足的な解説として付された文章からも、この厳しい問いに毅然として対峙する著者の姿勢が伝わってくる。」
日本経済新聞朝刊 2011年3月6日 書評掲載
「危機に瀕する人文学の苦悩と希望が詰まった一冊」
紀伊國屋書店・書評空間 2011年3月7日
「大学での研究・教育活動を支援する職業に就く者として、大いに啓発された。デリダの思想の詳細や、その他むずかしいことは私には全く分からないが、そんな私にとっても、本書は、閉塞感漂う今の社会で、希望を捨てずに頑張る力を与えてくれるものであった。本書の読者は、その職業や興味の分野に関わらず、それぞれの思考を啓発され、何かを見出し実現するポジティブなパワーを得ることが出来るはずである。」
週刊読書人 2011年4月1日号 鵜飼哲氏との対談
「デリダの大学論・哲学論を集めた論文集Du droit à la philosophie(『哲学への権利について』あるいは『法=権利から哲学へ』と訳しうるタイトル)がある。そのデリダの書物の「代補」のようにして映画が作成され、そしてさらにその「代補」としてこの本ができあがった。」
週刊金曜日 第843号 2011年4/15日号「きんようぶんか[本]」欄
「私たちはこの本とともに旅に出る。「問いの旅」とも言える。」
図書新聞 2011年4月30日号 白石嘉治との対談
「ある種の共同性を孤独のなかで考える――西山さんがつねに手離さない「書くことの孤独」あるいは「読むことの孤独」――という問いが、この書物のなかで鳴り響いている。「人文学」的な問い、孤独であることと共にあることがどういう関係にあるのかが問われている。」
読売新聞朝刊 2011年5月15日 横山広美氏による書評
「哲学の専門家である著者が誰もが見ることができる映像で作品を作ったことは興味深い。思索の旅は続いている。」





『異議申し立てとしての文学
——モーリス・ブランショにおける孤独、友愛、共同性』
御茶の水書房、2007年

  週刊読書人 2007年11月2日 宇波彰氏の書評
  出版ニュース 2007年11月号 高橋順一氏の書評
  日本フランス語フランス文学会 cahier 01 2008.3  郷原佳以氏の書評


編著


『いま言葉で息をするために ウイルス時代の人文知』
勁草書房、2021年8月
哲学・文学・歴史・人類学・宗教の観点からコロナ禍をどう考えられるのか。人文学者たちによるコロナ時代の証言と提言。
執筆者:カトリーヌ・マラブー/ジャン=リュック・ナンシー/キャサリン・ヘイルズ/アレクサンダー=ガルシア・デュットマン/エマヌエーレ・コッチャ/ペーター・サンディ/ミシェル・ドゥギー/オーレリー・パリュ/トマス・シュタングル/ブルース・キャンベル/ジャン=ルイ・シュレーゲル/フレデリック・ケック。訳者解題付。

revue ITER, N°2 « Traduire Derrida aujourd’hui »
éds. Héctor G. Castaño, Alžbeta Kuchtová, Yuji Nishiyama
2020年7月
http://lire-travailler-derrida.org/revue/n2-traduire-derrida-aujourdhui/


齋藤元紀、澤田直、渡名喜庸哲、西山雄二編
『終わりなきデリダ──ハイデガー、サルトル、レヴィナスとの対話』、法政大学出版局、全406頁。
(西山雄二「はじめに」、3-7頁;「ポスト実存主義者としてのジャック・デリダ」、201-219頁。)



西山雄二・責任編集「デカルト通り」誌
日本特集号「福島以後、今日の日本で哲学すること」
Rue Descartes, dir. Yuji Nishiyama, N° 88, 2016/1,
Philosopher au Japon aujourd’hui, après Fukushima

http://www.ruedescartes.org/numero_revue/2016-1-philosopher-au-japon-aujourd-hui-apres-fukushima/



西山雄二編『カタストロフィと人文学』勁草書房、2014年9月
ミシェル・ドゥギー、J-L・ナンシー、ジゼル・ベルクマン、野元弘幸、左古輝人、綾部真雄、高桑史子、荒木典子、山本潤、赤塚若樹、大杉重男、寺本成彦、寺本弘子

これまで人間はいかにしてカタストロフィを表象し、解釈してきたのか。被災者たちの苦痛をどう受け止めればいいのか。今後いかにリスクをさけ、歴史的教訓として記憶すればよいのか。人文学は異なる歴史的・社会的文脈を通じ、さまざまな遅延や迂回を経て届けられる言葉を聞く耳を洗練させることで、私たちが破局的現実にいかに向き合えばよいのかを指し示す。

http://www.keisoshobo.co.jp/book/b182132.html

『週刊読書人』2014年10月31日号 3063号、田口卓臣氏の書評





西山雄二編『人文学と制度』、未來社、2013年
(「序論」7-40頁、「哲学への権利と制度への愛」280-305頁、「亡命大学――ニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチ」379-382頁、「哲学の危機と抵抗――イギリス・ミドルセックス大学哲学科」406-409頁)

学問が有意性・適切性の審級にさらされ、経済主義的論理への応答を求められる現代において、世界の人文学者はなにを考え、いかなる未来を描くのか。社会的制度としての大学を根源的に問い、さらなる哲学の実践を提示する充実の論集。
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624011901

執筆=宮﨑裕助、酒井直樹、藤本夕衣、小林敏明、白永瑞、鄭晶薫・崔真碩、小林康夫、熊野純彦、西谷幸介、ジャン=リュック・ナンシー、テオドール・W・アドルノ、大河内泰樹、フランシスコ・ナイシュタット、アレクサンダー・ガルシア・デュットマン、藤田尚志、阿部ふく子、アルノー・フランソワ、星野太、宮本真也、斎藤幸平、杉山杏奈、本間直樹、今政肇、長坂真澄




西山雄二編『哲学と大学』、未來社、2009年
(「はじめに」、「ジャック・デリダにおける哲学と大学」、7-24・187-204頁)

週刊読書人 2009年6月12日号 藤本一勇氏の書評 「はたして現在の大学は自己の名に値する、自己の名からの審問に応答する場所でありえているだろうか。〔…〕大学はみずからの自己脱構築の潜勢力を発揮できているだろか。『哲学と大学』の著者たちは、大学に関わるすべての人々に、そう問いかけているように思われる。」

図書新聞 2009年7月18日号 白石嘉治氏の書評 「哲学が大学という概念に不可欠な組成要素である以上、今日の大学動乱の賭け金は哲学そのものの可塑的な変貌であるだろう。本書を読み終えて閉じるとき、哲学と大学の再生への問いは確実に開かれている。」

図書新聞 2009年7月25日号 澤田直氏の評 「人文学に関わるすべての者にとっての必読の書」

Philosophie et Éducation II: Le droit à la philosophie, UTCP Booklet 10, UTCP, 2009
(« Préface », « Le rôle et la responsabilité des Humanités et de l'université à l'époque de la globalisation », pp. 5-10; pp. 65-78)
ダウンロード版→http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/publications/2009/06/philosophie_et_education_ii_le/

共著

Université ou Anti-Université. Les humanités dans l'idée de formation supérieure, éds. Paolo Quintili, Carlo Cappa et Donatello Palomba, L’Harmattan, 2016, 214p. (Yuji Nishiyama, « L’université comme voyage inconditionnel. La question du lieu dans la réflexion de Jacques Derrida sur l’université », pp. 15-35.)
齋藤元紀編『連続講義 現代日本の四つの危機 哲学からの挑戦』、講談社選書メチエ、2015年、分担執筆=「大学の危機と哲学の問い」、67-90頁。
“After the End of the World: in an Apocalyptic Tone by Jacques Derrida”, Futoshi Hoshino and Kamelia Spassova (eds.), The Sublime and the Uncanny (UTCP Booklet 27), 2016, pp. 117-131.

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「『3.11』以後の大学の状況と展望」、加藤泰史編『大学と学問の再編成に向けて』、行路社、2013年、21-28頁。
"La christologie de Jean Luc Nancy", Figures du dehors, Césile Defaut, 2012, pp. 477-487.
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『二十歳の君へ――16のインタビューと立花隆の特別講義』、東京大学立花隆ゼミ+立花隆、文藝春秋、2011年(インタヴューを収録)
『格闘する思想』、本橋哲也編、平凡社新書、2010年(対談を収録)
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『1968年の世界史』、藤原書店、2009年(「フランスの68年 68年5月の残光」、58-73頁)
『21世紀を生き抜くためのブックガイド——新自由主義とナショナリズムに抗して』、岩崎稔・本橋哲也編、河出書房新社、2009年(「困難な時代を乗り切るために」、223-240頁)
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『ヘーゲル——現代思想の起点』、滝口清栄・合澤清編、社会評論社、2008年(「欲望と不安の系譜学――現代フランスにおける『精神現象学』の受容と展開」、82-105頁)
Philosophie et Éducation Enseigner, apprendre – sur la pédagogie de la philosophie et de la psychanalyse, UTCP Booklet 1, UTCP, 2008(« Préface », « L’hétérodidactique de la marionnette La déconstruction et la pédagogie chez Jacques Derrida », pp. 5-22)
『叢書アレテイア6 ポスト近代の公共空間』、御茶の水書房、2005年(「生き延び・供犠・死への権利――ヘーゲル哲学における死を介した個人と共同性の問題」265-290頁)
『叢書アレテイア3 法の他者』、御茶の水書房、2004年(「拒絶と権利――アルジェリア戦争期におけるモーリス・ブランショの抵抗をめぐって」、255-285頁)
『叢書アレテイア1 脱構築のポリティックス』、御茶の水書房、2003年(「危うくも断絶の痕跡を帯びた「我々-間」の方途――ジャン=リュック・ナンシーによるヘーゲルの可塑的読解」、93-122頁)