都市教養プログラム『自然と社会と文化』試行プログラム(2008年3月2日~5日)
日程:2008年3月2日
時間:
場所:伊豆大島
都市教養プログラム『自然と社会と文化』試行プログラム概要
都市教養プログラム『自然と社会と文化』試行プログラムが2008年3月2日~5日に伊豆大島をキャンパスに実施されました。
【日程】
2008年3月2日~5日(船中1泊+2泊3日)
【参加者】
学生25名(内訳:男子15名、女子10名;1年10名、2年14名、4年1名;法律学5名、政治学1名、経営学8名、人文・社会系2名、物理学1名、生命科学5名、材料化学1名、都市基盤環境2名)
【担当教員】
菅又昌実(衛生学)、高桑史子(社会人類学)、ダニエル ロング(日本語学)、黒川 信(生命科学)、TA:1名(社会人類学大学院生)
1日目(3月2日)
午前
午後9時竹芝ターミナル集合、10時出航の大型船「カメリア丸」の夜行船旅で伊豆大島へ。2日目(3月3日)
午前
宿泊先の温泉民宿「大陣」にてガイダンスと菅又先生による講義「公衆衛生学的観点からみた大島の特徴」の後、島町郷土資料館で各々に分かれて見学し、ロング先生、高桑先生、資料館解説員の方から説明を聞く(図1)。
あんこさんの衣装(水汲みなどの仕事着)も体験(図2)。
午後
特別養護老人ホーム椿園を訪ね、施設長等から説明を受けながら見学(図3)。
施設で生活されている高齢者の方々と直接話をし、また施設長を囲んで高齢者をめぐる様々な問題について伺った(図4)。
その後、町役場を訪ね、海を望む町長室で藤井町長と面談し町政について質問。町長自ら役場内を案内してくれた(図5)。
「椿工房」や椿油製造所「高田精油所」などを訪ねながら夕方宿に戻る(図6)。
夕食後
藤井先生(元大島高校教諭、郷土史研究家)の講義と、あんこさんによる踊り。全員が手踊りを習い、輪になって踊った(図7)。
3日目(3月4日)
午前
中林先生(大島高校教諭)の案内で三原山カルデラから火口一周(お鉢巡り)。途中、大島、三原山火山の歴史、植物の遷移などの話しを聞く(図8)。
午後
波浮港のクサヤ製造所で伝統のクサヤについて話を聞き、クサヤの汁をなめる珍体験も。海辺で昼食後、黒川先生が採集したアメフラシやウニ、ナマコ、ヒトデなど海の生き物観察。
波浮の古い町並みを歩き、旧港屋旅館、陣の丸邸を訪ねる。大島の民俗や歴史を写す写真を見る。二万年前からの火山の歴史が積み重なった「地層大断面」を見学しながら宿へ帰る(図9)。
夕食後
樋口先生(元大島第二中学校校長)による大島の歴史の講義の後、黒川先生による「大島の海と生命」の講義と実験。波浮港で採集したバフンウニに卵と精子を産ませ、受精させた。一つの受精卵から細胞が分裂していく様子を顕微鏡で観察(図10)。
4日目(3月5日)
午前
ロング先生が「言語学」、高桑先生が「社会人類学」の立場から島、伊豆大島の特徴、面白さ、研究の意義を講義(図11)。
その後、午後1時30分桟橋集合まで自由見学(各々が大島支庁、火山博物館、リス村、温泉、海・栽培漁業センターなどへ)(図12)
午後2時30分出航後、終了。
参考:レポート課題の一部
菅又:大島町町勢要覧より統計項目をひとつ取り上げて解説し、大島町が抱える問題点や改善方法等について述べなさい。
ロング:配布した『大島方言リスト』の項目より幾つか選び、音声・意味・語形・文法等を標準語と比べてどのように異なるのかその分類について論じなさい。
高桑:3日間の伊豆大島滞在の体験を通して観光開発のための資源としての可能性のあるものを一つ以上挙げて、それをどのように島外の人に紹介するのか、""気の利いた""宣伝文を記述しなさい。
黒川:海と生物とのつながりについてこの講義を通して学び、考えたことを記述しなさい。