研究室紹介
研究紹介資料
- 研究室紹介スライド(大学院進学希望者向け)
- 研究室紹介スライド(卒研配属向け)
- 日本物理学会誌記事
- 「共鳴状態の複合性で特徴づけるハドロン分子状態」兵藤哲雄
日本物理学会誌「最近の研究から」 第75巻第8号 478 (2020)
J-STAGE(無料公開) - 「K中間子水素原子X線精密分光実験の拓く物理」岡田信二、早野龍五、兵藤哲雄、池田陽一
日本物理学会誌「最近の研究から」 第68巻第1号 29 (2013)
J-STAGE(無料公開) - 「カイラル動力学とK-bar中間子を含むハドロン分子的状態」兵藤哲雄、慈道大介
日本物理学会誌「解説」 第67巻第4号 226 (2012)
J-STAGE(無料公開) - 2021年原子核三者若手夏の学校での講義(大学院1年向け)
- Quanta Magazineの記事(英文の一般向けオンラインジャーナル、取材協力しました)
- 書籍「K中間子原子核の物理」永江知文・兵藤哲雄 著
研究テーマ
研究テーマ
強い相互作用の基礎理論である量子色力学は、低エネルギー領域でカラーの閉じ込めが起き、基本自由度のクォーク・グルーオンは観測されず、300種以上のハドロンが多彩な動力学を示しています。現代のハドロン物理では、世界中の実験施設から多くの新しいデータが供給され、従来の単純なクォーク模型による描像が破綻し、マルチクォークやハドロン分子など、新奇な構造を持ったハドロン状態が存在する可能性が盛んに議論されています。一方で、現在見つかっているハドロンのうち、強い相互作用に対して安定な粒子はごく少数の基底状態のみに限られ、エキゾチック構造を持つと期待されるほとんどの粒子は多ハドロン状態への崩壊に対して不安定な共鳴状態です。この点は現在でもしばしば軽視されていますが、現実のハドロンの構造を理解するには散乱、共鳴など動力学的な側面を考慮してハドロン構造を研究することが不可欠です。本研究室ではエキゾチックハドロンを散乱過程の共鳴状態として捉え、その構造の研究を通じて強い相互作用の非摂動的動力学を解明しています。
研究の詳細や専門的な研究内容については兵藤のHPを参照してください。
研究テーマのキーワード
エキゾチックハドロン、ハドロン散乱、カイラル対称性、共鳴状態など
学位論文、卒業研究
博士論文
2018年度以前
- 「Model-independent study on the internal structure of exotic hadrons」Yuki Kamiya
- 「Analysis of $\Lambda(1405)$ based on chiral SU(3) dymamics」Kenta Miyahara
注)京都大学基礎物理学研究所での研究指導
修士論文
2023年度
- 「新たなパラメトリゼーションの散乱振幅を用いた閾値近傍のハドロン散乱」曽根 克佳
- 「QCD 近藤効果のストレンジネス系への応用」三澤 悠人
2022年度
- 「クォーク自由度と結合したハドロン間ポテンシャルによるエキゾチックハドロンの解析」寺島 伊吹
Ibuki Terashima, Tetsuo Hyodo, Phys. Rev. C 108, 035204 (2023) - 「カイラルユニタリー法を用いたXi共鳴状態の実験データに基づく解析」西淵 拓磨
Takuma Nishibuchi, Tetsuo Hyodo, Phys. Rev. C 109, 015203 (2024)
2021年度
- 「有限レンジ補正を考慮した弱束縛関係式によるエキゾチックハドロンの構造」衣川 友那
Tomona Kinugawa, Tetsuo Hyodo, Phys. Rev. C 106, 015205 (2022)
2018年度以前
- 「カイラル低エネルギー定理を満たすD pi散乱とD_0共鳴」杉浦 巧
Takumi Sugiura, Tetsuo Hyodo, Phys. Rev. C 99, 065201 (2019) - 「有限体積効果を用いたハドロン共鳴の複合性の研究」土田 裕次郎
Yujiro Tsuchida, Tetsuo Hyodo, Phys. Rev. C 97, 055213 (2018) - 「有効場の理論による閾値近傍の不安定なエキゾチックハドロンの複合性」神谷 有輝
Yuki Kamiya, Tetsuo Hyodo, Prog. Theor. Exp. Phys. 2017, 023D02 (2017) - 「カイラルユニタリー法に基づく反K中間子-核子ポテンシャルの構築とLambda(1405)の解析」宮原 建太
Kenta Miyahara, Tetsuo Hyodo, Phys. Rev. C 93, 015201 (2016)
注)京都大学基礎物理学研究所での研究指導
卒業研究
2023年度
- 「複素ポテンシャルを用いた散乱波動関数と散乱長」具志堅 エリキ
- 「強い相互作用による束縛状態に及ぼすクーロン相互作用の影響」宇野 千聡
2022年度
- 「ハドロン間相互作用の散乱長と波動関数」渡辺 蒼大
- 「2粒子相関関数によるハドロン間相互作用と散乱長」阿曽沼 稜
2021年度
- 「高エネルギー衝突実験での2粒子相関関数によるハドロン間相互作用」田母神 唯
- 「Flatte分布を用いた閾値近傍のハドロン散乱」曽根 克佳
- 「QCD近藤効果のストレンジネス系への応用」三澤 悠人
2020年度
- 「強結合展開を用いたカラーの閉じ込め」寺島 伊吹
- 「ハドロン散乱中の共鳴状態としてのバリオン励起状態の研究」西淵 拓磨
2019年度
- 「s波とp波の弱束縛状態の性質」木原 透仁
- 「s波束縛状態のハドロンにおけるクラスター構造」松本 祐次郎