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知覚・認知の視点から運動をひも解く 樋口貴広(知覚運動制御研究室)

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#720 朝日新聞社主催「プロフェッサービジット2022」:網走南が丘高校での授業

12月9日に,朝日新聞社主催「プロフェッサービジット2022」の企画として,網走南が丘高校にて出張授業をしました。この企画は,協力する7つの国公立大学の教員が,全国各地の高校を訪問して出張講義を行うというものです。

「見えている世界が全て?:認知と行動のサイエンス」というタイトルにて募集をしました。私は本学の教養授業として「認知と行動」という授業を担当しており,その内容に基づいた構成になっています。

おかげさまで非常に多くの高校より応募いただきました。その中から,できるだけ多くの人数の学生さんに触れることができること,また,認知と行動の授業を通して届けたいメッセージに最も合致する応募理由を出された学校として,北海道にある網走南が丘高校を選択しました。当日は体育館に1-2年生全員と任意の3年生合わせて約330名の方が受講してくれました。

授業では注意の機能に関する基礎知識をベースとして,注意の向け方によって同じ対象でも全く異なる対象として認識されることがあることについて解説しました。上手くなじめない集団について,もしかしたら何の情報に対して注意を向けるのかによって,捉え方が変わってくる可能性があることを説明しました。さらに,網走南が丘高校としては今回の授業を体育授業の一環として企画していました。その趣旨を踏まえ,注意と状況判断の問題や,デュアルタスクの問題などについても解説しました。

大学での90分授業への不安をなくしたい,という意図ももちつつ準備しています高校生でも楽しめるデモをふんだんに取り入れました。少しでも楽しんでくれたなら嬉しく思います。

訪問にあたり,校長の渡辺淳一先生や,体育教員の田宮尚明先生には,長期間にわたる準備から当日の進行に至るまで,多角的にお世話になりました。また,本学企画広報課の皆様には,訪問する高校の決定を中心に,様々なことをご支援いただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

     
     
     


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