研究内容の紹介

東京発、知覚と運動のサイエンス 知覚と運動の問題に認知科学の観点からアプローチしています。反応時間、脳波、動作解析など、多様な実験を駆使しています。リハビリテーションやスポーツに関連した研究に数多く取り組んでいます。理学療法士の社会人院生を多数輩出しています。

運動パフォーマンスと脳内活動からみた知覚運動制御研究

概要

知覚と運動における意識・無意識のかかわりを主テーマとしています。運動をうまく行うには外界に関する知覚が非常に重要ですが、実際は、常に知覚が意識化されているとは限りません。運動行動では様々な環境情報はその多くが意識に上ることなく無意識的に知覚されています。それらがうまく取り込まれてスムーズで素早い運動行動が実現しています。

ここでは人間の無意識下の知覚情報処理と運動の調節について、反応時間・反応動作と64チャンネル脳波測定などによりアプローチしています。またその関連テーマとして、経頭蓋磁気刺激(TMS)を用いた運動イメージ中の皮質運動野興奮性の検討、あるいは機能的核磁気共鳴撮像(fMRI)による運動観察時の脳活動の検討などにも着手しています。

主な実験装置

64チャンネル脳波計(Net Station, EGI)、磁気刺激装置(SMN 1200, 日本光電)、電気刺激装置(ダイヤメディカル)、データ収集装置(Power Lab)、知覚刺激提示ソフト(Presentation, Lab Viewなど)、他

主な研究内容

  • 逆向マスキングパラダイムによる知覚運動制御
  • 情動刺激、認知的視覚刺激による潜在知覚の運動制御への影響
  • 運動イメージ想起中の皮質運動野興奮性


多チャンネル脳波計。刺激提示と合わせて脳波周波数成分や事象関連電位の64チャンネルマッピングができます。


パソコン画面への視覚刺激に対する運動反応の実験風景。


経頭蓋磁気刺激装置(右の写真)により、運動イメージ中の皮質運動野興奮性を調べる実験風景(左の写真)。