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知覚・認知の視点から運動をひも解く 樋口貴広(知覚運動制御研究室)

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#766 大学院生たちの発表会シーズン

私が所属する大学院人間健康科学研究科ヘルスプロモーションサイエンス学域では,11月が大学院生の発表シーズンとなっています。

  • 修士1年:研究計画発表会
  • 修士2年:予備審査会
  • 博士2年次以降学生:中間発表会
  • 博士院生,修了予定者:予備審査会

修士1年生は,1年次の10月もしくは2月に,研究構想やその背景をまとめた研究計画書を提出します。どちらの時期に提出するかは,研究の進行状況や就職活動などのスケジュールで大学院生が選べる仕組みになっています。10月に計画書を提出した学生が,11月にその内容を発表することになります。発表10分に対して15分の議論時間が設けられており,実質的な発表デビューとなる1年生にとっては,緊張感の高いイベントです。

博士2年次以降で,年度末に修了予定がない学生については,中間発表会としてこれまでの研究状況を発表します。年に1回こうした発表の機会を設けることで,研究室以外の教員や大学院生からも,研究の様子が見え,広く学べる機会を提供するために設置されています。発表15分,質疑10分となります。

年度末に修了を予定している修士院生・博士院生はそれぞれ,予備審査会に臨みます。この予備審査会に合格することで初めて,学位論文を提出する資格が得られます。修士院生は発表15分,質疑10分,そして博士院生は発表20分,質疑15分です。審査は多角的に行われますので,指導教員としても緊張感の高いイベントです。また,ここで指摘された内容をできるだけ学位論文にも反映されるよう期待されますが,学位論文提出まで1か月とわずかであることから,時間との戦いとなります。

逆に私たちの学域では,博士院生1年生は発表の機会がありません。これは特に,別の大学等で修士課程を修了し,博士課程から本学域に進学した人には大いなるメリットがあります。発表会のスケジュールに縛られることなく,1年以上かけてじっくり研究計画を練り,実際に実験を行ってからその計画の妥当性を吟味することができます。

発表会は多くの院生にとって,大いなる成長の機会です。指導教官と大学院生,そしてサポートスタッフが一丸となって立ち向かっていきます。

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