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知覚・認知の視点から運動をひも解く 樋口貴広(知覚運動制御研究室)

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#762 第10回予防理学療法学会におけるオーガナイズドセッション:3名の院生スタッフ発表

10月28-29日に函館アリーナで開催された,第10回予防理学療法学会学術大会に参加しました。学会ではオーガナイズドセッションとして,「安全・衝突管理に対する認知科学・身体運動科学の貢献」というテーマのセッションを担当しました。

予防理学療法学会では疫学的調査研究が多く発表されます。そうした中,私たちのセッションでは,認知科学・身体運動科学の実験研究がいかに予防理学療法の分野に役に立ちうるのかについて話題提供することが主たる狙いでした。心身機能が比較的高い高齢者においても,認知情報処理や視覚運動制御の“ほころび(本人が必ずしも自覚していない加齢変化)”が存在しえます。こうしたほころびをいかに評価し,本人の気づきの機会とするかについて,いくつかの提案をおこないました。

話題提供者として3名の研究室メンバーが発表してくれました。

  • 須田祐貴「高齢者における保守的な障害物回避:その功罪」
  • 佐藤和之「高齢者の衝突事故予防に対するVRの活用」
  • 脇遼太朗「歩行中の足元と遠方の同時管理:VRマルチターゲットステッピング課題の開発」

1つのセッションを研究室のスタッフだけで構成するという,我々にとっては夢のような機会を持つことができました。いかに多くの人に興味を持ってもらうかという点など,課題も色々ありましたが,それらの全てが良い経験となりました。




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