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知覚・認知の視点から運動をひも解く 樋口貴広(知覚運動制御研究室)

セラピスト向け情報発信ページ

#756 Canal-Bruland氏来訪イベント

9月7-8日にドイツのフリードリヒ・シラー大学イェーナより,Rouwen Canal-Bruland氏が本研究室に来訪されました。

初日は,東京都立大学・鹿屋体育大学共催知覚運動制御研究フォーラムとして,Canal-Bruland氏の講演イベントを行いました。タイトルは「Embodied perception and decision-making – a movement psychological perspective」でした。

50分の講演の中で,身体性知覚(Embodied perception) について,OfflineとOnlineという2側面から 話題提供されました。

Canal-Bruland氏は,運動中に連続的に行われる知覚をオンラインとし,知覚的なイベントを事後的に判断してもらう場合の知覚をオフラインと位置付けました。オンラインについては,歩行中の状況判断において,選択肢がもつ価値(values)よりも運動コスト(転倒などのリスクを含む)を優先した行動がなされることについて説明されました。この研究については,大学院生の坂崎君が以前から愛読しており,研究室にもなじみ深いものでした。
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またオフラインについては,「打撃が好調なバッターはボールが大きく見える」,「パットが好調なゴルファーはパットが大きく見える」という印象について,知覚運動制御の観点から開設がなされました。

2日目は研究室スタッフからのプレゼンテーションイベントでした。樋口,福原先生,ポスドクの渡邉諒君,大学院生・学術振興会特別研究員の須田祐貴君の4名が,英語プレゼンを行いました。限られた時間ではありましたが,各発表に対してCanal-Bruland氏とのやり取りがありました。このほか,実験室で複数の院生が研究交流を行いました。

外国人研究者と交流したいという意欲は最良の大学院教育になるのだと,再認識しました。コーディネーターの福原先生に感謝します。




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