首都大学東京は今年で開学5年目となり、昨年度の3月には第1期の卒業生を送り出しました。首都大学東京は新しい大学ですが、その体内には前身となる東京都立大学をはじめとする4大学の貴重な伝統が脈打っています。 このオープンクラス「高校生のための数学-夏の学校」は、東京都立大学のオープンクラスを引き継いで開催されるもので、今回で15年目を迎えます。 数学は、古くて新しい学問です。人類の歴史の中で最も古い学問の一つでありながら、現在でも活発に研究が行われ、日々新しい結果が生み出されています。この伝統と新生の緊張こそが、数学の醍醐味の一つであると思います。 数学のアイデアは他の科学のように現象で明らかにすることよりも、科学に秘められた論理的普遍性・永久性を追及することにあります。したがって、日々進歩し続けている数学の成果は他のサイエンス、バイオ、ファイナンス、エンジニアリングなどの様々な研究分野に活かされているのです。 実際、数学は歴史の中で時代とともに進歩する科学の発展に大きく貢献し、同時に科学の進歩は新たな問題を提供することで数学にフィードバックしてきました。これは数学が自然科学の中で確固たる地位を築いている理由でもあります。 今回受講者の皆さんには、第一線で活躍する数学者・情報科学者である講師陣の講義を通して、大学での数学あるいは情報科学の楽しみを体感していただければ嬉しく思います。 (夏の学校 構成委員会 福永 力、小林 正典、酒井 高司) |
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