セラピストにむけた情報発信



講演:森ノ宮適塾研修会「知覚・認知から見た運動の制御と学習」




2016年11月7日
11月6日に,森ノ宮医療大学卒後教育センター主催の研修会,『森ノ宮適塾』にて話題提供をいたしました。

臨床福祉専門学校の町田志樹先生,森ノ宮医療大学の工藤慎太郎先生とともに話題提供をしました。

私は3番手の話題提供者として,「知覚認知から見た身体運動の制御と学習」というタイトルで発表をしました。「知覚認知の視点で身体運動を考えるということはどういうことか」,「歩行の視覚運動制御」,「運動学習の特殊性(文脈依存性)」という3つの話題を紹介しました。

会場には現役の学生さんも多いと事前に伺っていました。学生さんが聞いても面白いと思ってもらえる話題提供にしようと準備しておりました。発表後のリアクションを伺う限り,ポジティブなリアクションも多く,一定の役目を果たせたかなと思っております。

第1発表者の町田志樹先生は,「いまさら聞けない解剖学」の代表として各種講演をおこなっていらっしゃいます。解剖学のアップデートな知識について,PANASONICのMeAV Anatomie3Dシステムを用いながら視覚的な解説をされていました。

MeAV Anatomie3Dシステムでは,パソコン操作によって表層・深層の解剖画像を三次元的に見ることができます。一度深層の状態を視認したうえで,もう一度表層の状態を見直すなど,実際の解剖とは異なる視点の情報を提供できる点が,教育教材として適していると感じました。

第2発表者の工藤慎太郎先生は,「構造と機能から見直す運動器系理学療法」というタイトルで発表されました。「筋肉が痛いという主観について,その原因は本当に筋肉由来なのか?」といった問いを聴衆に投げかけ,その原因が必ずしも筋肉由来ではないことの根拠について解説されました。

また,単に「痛みを生起させる侵害刺激は何か」「侵害刺激がどこに加わっているか」を明らかにするだけではなく,なぜそのような痛みが発生する状況に至ったのかについて考えることの重要性を,わかりやすく解説されました。

今回の話題提供は,森ノ宮医療大学の中根征也先生のご尽力で実現いたしました。中根先生とは,今年3月に開催された,生態心理学とリハビリテーションの融合研究会でお会いし,その際にお誘いいただきました。

研修会の後は,発表者の先生,森ノ宮医療大学の先生方と懇親をする機会を頂戴いたしました。卒後教育センター長の金尾顕郎先生をはじめ,平木治朗先生,河村廣幸先生,三木屋良輔先生,角田晃啓先生,木内隆裕先生,下村咲喜先生ほか,多くの方にお世話になりました。ここに記して謝意を表します。

 


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