はじめに

個々の研究テーマ

発表論文等




はじめに

当講座では、地表面から高度100キロメートルまでの地球環境問題に密接に関連する様々な大気の成分や特性を、レーザ光や電波を用いて遠隔計測するシステムの研究を行っています。

レーザ光を用いた遠隔計測法(リモートセンシング)をライダーLIDARLight Detection and Ranging)と言います。図1に示すように、レーザを大気に照射し、大気分子や大気に漂うエアロゾル(塵やダスト)からの後方散乱光を受信鏡で受光し、その強度や周波数特性を解析することにより、図2に示すような測定対象(温度や風速、エアロゾルなど)の分布状況および時間変化を測定することができます。

電波を用いるレーダとの違いは、レーザ光は非常に絞れたビームを用いるため、視線方向の情報を高い分解能で得られます。また、レーザ光には主にパルス光を用い、パルス光の往復時間から散乱媒質までの距離を求めます。

R = c t / 2
R :距離、c :光の速度、t :パルス光の往復時間

ライダーの概略
図1 ライダーの概略

ライダー観測対象
図2 ライダー観測対象