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首都大学東京管弦楽団第50回定期演奏会が開催されました。

2012/01/23

首都大学東京管弦楽団による第50回定期演奏会が、下記のとおり開催され、多くの来場者に感銘を与えました。
定期演奏会に毎回参加されておられる、同窓会副会長加藤充子さんが、今回の演奏を聴いて、感想を寄せられましたので、ご紹介をいたします。

  1. 開催日 平成23年12月03日(土)
  2. 開催場所 上野 東京文化会館

首都大学東京管弦楽団の演奏会は、南大沢に程近い「パルテノン多摩」とか、立川・武蔵野方面の東京西部地域で開催されることが普通でした。
今回は、第50回定期演奏会という節目に当たるためもあってか、上野の「東京文化会館」(所在地台東区)が、台東区教育委員会の支援も得て、会場となりました。

この会館は、第2次世界大戦に敗れた日本が、まだ、それ程経済力を蓄えていない時代に、都民の力で、建設した「文化施設」のはしりと言えるのではないでしょうか。

多くの内外の優れたアーテイスト達を、招聘し、オペラ・バレエ・京劇その他、様々な舞台芸術が展開された会場です。

同じく、戦後、都立の大学として歴史を重ね、今は、首都大学東京と名を変えた学び舎の若者達が、壇上に所狭しと居並ぶ光景は、なかなか、壮観なものでした。
私に心地良い驚きを感じさせたのは、素人の目から見ても、プロでも「難曲」と言われる「ワーグナー」・「ブルックナー」・「マーラー」に取り組み、仕上げてしまったことです。
歌劇「ローエングリーン」第3幕への前奏曲は、明るく、闊達に。二番目のヴァイオリン協奏曲は、ソリストとオーケストラの息がぴったりと合って、いかにも、甘やかに、危なげなく。締めのマーラー「巨人」は、多種多様な楽器が、指揮者のタクトの下に、総がかりで、一致協力してラストまで曲を運んでいった。
成功裡の記念演奏会でした。

それは、あたかも、多くの芸術家達に使い込まれた会場の「オーラ」が、若い演奏家達を見守り、応援しているような感じを抱かせるものでした。
これからの社会を担って、働いて行く世代の人達が、その先を歩んで行った人々の有形無形の支えに、ふと気付くことがあれば、出来る時になったら、又、さりげなく、後の者に、報いて欲しいと思います。

オーケストラのすばらしい演奏に感謝すると共に、同窓会についても、このように考えて行くことも必要ではないかと感じました。(記 副会長 加藤充子)