YouTube
(脱構築に関連するYouTubeの動画・音声を掲載します。画像イメージかリンク先をクリックしてください。担当=西山雄二、吉松覚)


「ジャック・デリダ──ドゥルーズにおける人間の超越論的「愚かさ」と動物への生成変化」
(2004年、93分、英語)
2004年、スイスのザース・フェーにあるEuropean Graduate School(EGS)のメディア・コミュニケーション学科での公開講義映像。読み上げている原稿は、“The Transcendental “Stupidity” [Bêtise] of Man and the Becoming-Animal According to Deleuze ” (in Derrida, Deleuze, Psychoanalysis, ed. Gabriele Schwab, Columbia University Press, 2007)で、日本語訳は、「ドゥルーズにおける人間の超越論的「愚かさ」と動物への生成変化」(西山雄二・千葉雅也訳、「現代思想」2009年7月号)。『獣と主権者』第1巻にも同様の議論が収録されている。


ジャック・デリダ──ロール・アドレールとの対話
「ル・セルクル・ドゥ・ミニュイ」 (1996年4月23日放送)
製作:フランス2 司会:ロール・アドレール(1時間16分、フランス語)
〈内容〉テレビ・メディアへの不信──思考の同質化・画一化作用(1.50-)/テレビ・ジャ­ーナリストの批評的実践(5.40-)/テレビに偏在するプロンプター的効果(10.­40-)/アルジェリア生まれという経歴──割礼の経験(15.00-)/テレビの時­間とユダヤ的聖書解釈法パルデス(18.10-)/デリダという固有名(21.30-­)/アルベール・カミュの『異邦人』『結婚』(23.30-)/哲学を始めた経緯(2­4.30-)/チェコにおける麻薬所持容疑逮捕(27.50-)/『マルクスの亡霊た­ち』──政治的観点からの「喪の作業」、マルクスの亡霊による強迫(39.20-)/­思想家の立場──正義、解放、革命(43.30-)/ムミア・アブ=ジャマールについ­て(48.45-)/検閲や迫害に抗する国際作家会議(51.25-)/他者への義務­──正義と法権利(55.50-)/哲学の終焉と哲学者の今日的役割(1.00.30­-)/フランスの哲学教育(1.02.40-)/「生きることを学ぶ」(1.06.4­0-)/『アポリア』について──私の死の自己固有化(1.08.10-)


ジャック・デリダ──盲者の記憶
(1990年、52分、フランス語)監督:Jean-Paul Fargier
ジャック・デリダは、1990年にルーヴル美術館で開催された「盲者の記憶──自画像及びその他の廃墟」展の企画に参与した。本映像作品はこの展覧会の機会に制作されたもの。盲者を描く素描画家のさまざまな作品を検討することで、「見ること」と「描くこと」という絵画の根源的な問いが浮かび上がる。


ジャック・デリダ──留保と信仰
(カナダ・トロント、2002年11月)(94分、英語)
2002年11月、カナダ・トロントで開催された学術会議「Derrida and Religion: Other Testaments(デリダと宗教──他なる聖書)」の音声記録。ジョン・D・カプート、ケヴィン・ハート、イヴォンヌ・シャーウッドとの討論。この討議は、Yvonne Sherwood & Kevin Hart (eds), Derrida and Religion: Other Testaments (Routledge, 2005)に収録された。
〈内容〉
1.シャーウッドによる導入(0.00-)
2.カプートの質問:祈りについて(5.55-)
3.デリダの返答(7.10-)──公的な祈りと絶対的な秘密(11.10-)/祈りにおける父母と子供の関係、無信仰者の祈りの経験(15.15-)/祈りにおける確信の留保(エポケー)(20.35-)/希望なき祈りと祈りの計算(23.00-)
4.ハートの質問:脱構築とキリスト教の関係(27.50-)
5.デリダの返答──キリスト教の自己脱構築(27.50-)/他の宗教と脱構築の関係(33.55-)/世界ラテン化(36.33-)
6.シャーウッドの質問:イサク奉献のユダヤ教的解釈(38.40-)
7.デリダの返答──キルケゴールの解釈(43.30-)/他律的な割礼から自律的な割礼へ:世俗化の端初(45.55-)/神への忠実さという政治的問題(48.55-)/非政治的、非倫理的なものの翻訳の問い(51.05-)
8.カプートの質問:デリダの作品における「神の名」の作用(53.40-)
9.デリダの返答──ハイデガー的な存在─神論的な神の批判(55.55-)/名付けられ、呼ばれ、語りかけられる神(59.10-)/名づけの限界と祈りの問い(1.00.50-)/神を名づけることと神を呼ぶこと(1.04.00-)
10.ハートの質問:神学の脱構築はいかなる内的限界をもつのか(1.08.30-)
11.デリダの返答──啓示による神学的信と普遍的な宗教的信(1.09.55-)/神学における恩寵と脱構築における絶対的な秘密
12.シャーウッドの質問:9.11以後、イサク奉献に即して供犠の問いを再考(1.13.50-)
13.デリダの返答──テロ実行犯モハメット・アタ(1.15.35-)/生に反する死の選択は絶対に正当化されえない(1.18.15-)
14.カプートの質問:絶対的な神におけるある程度の無力さ(1.25.30-)
15.デリダの返答──主権と無条件性、全能の主権なき神(1.26.55-)/キリストが体現する神の可傷性や無力さ(1.29.28-)


ジャック・デリダ──「啓示」と「啓示可能性」について
(カナダ・トロント、2002年11月、9分26秒、英語)
2002年11月、カナダ・トロントで開催された学術会議「Derrida and Religion: Other Testaments(デリダと宗教──他なる聖書)」の音声記録。デリダは「啓示可能性(Offenbarkeit)」と「啓示(Offenbarung)」というハイデッガーの概念を批判。ハイデッガーによれば、「啓示」はより根源的な「啓示可能性」によって(論理的にではなく)存在論的につねに先行されている。デリダからすれば、こうした順序は「不適切」である。神も含めて、誰もこのまったき出来事の到来を予見できない。そうした出来事(例えば、磔刑)はつねに「予想不可能な」もので、人間だけでなく神にも影響を及ぼす。こうした予想不可能性はハイデッガーも含めて現象学的基礎の土台を侵食する。この会議は、Yvonne Sherwood & Kevin Hart (eds), Derrida and Religion: Other Testaments (Routledge, 2005)として刊行された。上掲の音声資料「留保と信仰」の後続部分。


「ジャック・デリダ──脱構築における主体の倫理・政治的な諸問題」
(1992年、37分30秒、英語)
1992年2月13日、イギリス・オックスフォードのシェルドニアン・シアターで開催されたオックスフォード・アムネスティ・レクチャー・シリーズでのアラン・モンティフィオアとの対話("Talking liberties", Derrida & Education, Gert J.J. Biesta, Denise Ega-Kuehne (eds.), Routledge, 2011)。デリダは手始めに、脱構築の倫理的問題を、とりわけ人権との関わりにおいて率直に議論する。脱構築とは主体への幻滅ではなく、何よりも、主体の歴史的・系譜学的な分析であり、その目論見は主体の普遍的な翻訳である。脱構築はさらに進展し、主体の本性を変化させる。脱構築とは肯定にほかならず、「再構築」でも「破壊」でもない。


ジャック・デリダとレイモンド・ウィリアムズの対話
(1986年、17分29秒、英語)
作家・批評家レイモンド・ウィリアムズとジャック・デリダは言語学の会議(イギリス・グラスゴー、1986年)の閉幕後、聴衆のいないホールで対話をおこなった。二人はまず始めに、テレビ向けの学術イベントの収録について考察する。対話は徐々にさまざまな主題に広がり、翻訳、出版や芸術運動の国際的な潮流とその影響、そして、英語や北米の­市場が学術的発想を正当化する上で果たす役割にまで及ぶ。



ジャック・デリダ──自著解説『マルクスの亡霊たち』(1993年)
(75分、フランス語)
https://www.youtube.com/watch?v=hk7CE0QeU-Q

ジャック・デリダ──自著解説『法の力』(1994年)
(38分、フランス語)
https://www.youtube.com/watch?v=ep2YJWaIBnc

ジャック・デリダ──自著解説『友愛のポリティックス』(1994年)
(41分、フランス語)
https://www.youtube.com/watch?v=MBXiPQ_34I8

ジャック・デリダ──自著解説『アポリア』(1996年)
(30分、フランス語)
https://www.youtube.com/watch?v=d_PshbG3mPw

ジャック・デリダ──自著解説『精神分析の抵抗』(1996年)
(37分、フランス語)
https://www.youtube.com/watch?v=GjIWq_B5W2E

ジャック・デリダ──自著解説『パピエ・マシン』『来たるべき世界のために』『条件なき大学』(2001年)
(83分、フランス語)
https://www.youtube.com/watch?v=BNPBUZvzlz8
〈内容〉インタヴューの困難さ(4.10-)/『来たるべき世界のために』における対話(9.20-)/今日のフランスで哲学者であるとは?(18.40-)/グローバル化、『条件なき大学』、労働の終焉(22.05−)/「9.11」という出来事(34.00−)/即興(インプロヴィゼーション)と出来事(38.00-)/エクリチュールの新しい技術(45.00-)/『パピエ・マシン』「来るべき書物」(49.30-)/『パピエ・マシン』「タイプライターのリボン」(51.50-)/脱構築の4つの簡略な定義(アメリカ的なもの、ひとつ以上の言語、不可能なもの、到来するもの(54.30-)/ヨーロッパの遺産相続(1.04.15-)/不可能なものの到来(1.09.10-)/今日の知識人の形象(1.14.40-)/画家アトランについて(1.19.50-)