平成27年度前期 離散数学入門c

時間割:火曜3限
教室:1−101
試験は1−210なので注意すること.

授業方針・テーマ

 電車の乗換えを調べると,いくつもの道のりの中から最適なルートが瞬時に選び出されて表示される.ネット検索では,キーワードを入れると,膨大な数のページから関連が深そうなURLが瞬時に表示される.このように現代では,有限とはいえ巨大なデータを効率的に取り扱う情報処理技術が必要になっている.数学・情報のみならず,統計物理,分子構造の決定等でも,状態が何通りあるかの数え上げが必要なことがある.グラフによる表現も有用であり,交通ネットワークや状態遷移図はその一例である.  この授業では,有限集合を対象とした数学について,予備知識をほとんど仮定せず講義する.

習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標

 有限の対象に関する様々な問題に対し,論理的に扱い効率的に解くための,数学的知識と計算能力の基礎を身につけることができる.具体的には,次を学ぶことを目的とする. (1) 論理演算など有限代数系の初歩的取り扱い (2) 起こりうる場合を漏れなく列挙して数え上げる技術 (3) 関係をグラフ化して調べたり,行列を用いて計算すること

授業計画・内容

第1回		イントロダクション,集合
第2回〜第4回	論理・代数系
第5回〜第7回	数え上げ
第8回		まとめ・演習
第9回〜第11回	グラフの基礎
第12回〜第14回	グラフと行列
第15回		試験・解説

教科書

テキスト:『情報系のための数学-1 離散数学入門』,守屋悦郎,サイエンス社,ISBN4-7819-1131-5 (2006年) 参考書:『やさしく学べる離散数学』石村園子,共立出版 必要に応じてプリントを配布する.

成績評価方法

期末試験60%,授業参加度・レポート40%

特記事項


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