セラピストにむけた情報発信



本学大学院作業療法学域講義
「運動から活動へ~認知心理学からのアプローチ~」
 



2013年11月11日

11月10日に,大学院作業療法学域講義「Advanced Occupational Therapy」の講座として,講義を担当いたしました.大嶋伸雄教授がコーディネートしてくださり,今回の講義が実現しました.

講義では「運動から活動へ~認知心理学からのアプローチ~」というタイトルのもと,3時間の話題提供を行いました.講義では,「概説:知覚認知と身体運動」「身体感覚」「選択的注意」「デュアルタスクと運動」「空間の左右バイアスに関する研究紹介」などの話題を紹介しました.

客観的に見れば,学内の講義担当というありふれた業務に見えます.しかしながら少なくとも私には,この講義は2つの点で重要な意味がありました.

第1に,作業療法士の方々と交流することができた点です.

これまで私がリハビリ従事の方々と交流する場合,その多くが理学療法領域での研修でありました.これは,私自身の主たる研究対象が歩行であることに起因しているものと思います.ただ,私たちの研究室で考えている問題意識は,作業療法領域の方々とも有益な議論が可能であると常々思っておりました.今回は3時間の講義を通して,意味のある議論をすることができたと感じました.

第2に,学内の他領域の方々との将来的な連携につながる活動ができた点です.

不思議なもので,本来身内であるはずの学内の他領域の先生方と,なかなか有益な接点を持つことができない場合があります.学外で多くのリハビリ従事者の方と数多く交流できればできるほど,学内にいらっしゃる著名な先生方や大学院生の皆様が近くて多い存在である現実に歯がゆさを感じます.

今年に入り,9月には理学療法領域の網本和教授,そして今回の大嶋伸雄教授が,こうした状況を打開してくれるオーガナイズをしてくださり,有益な交流をすることができました.こうした先生方のご配慮を無駄にしないためにも,講演や講義を単発の活動として終わらせずに,今後につながるコミュニケーションをとっていきたいと思っている次第です.

大嶋先生,ならびに授業に参加してくださった皆様,ありがとうございました.


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