セラピストにむけた情報発信



長野県理学療法士協会主催 第20回市民公開研修会
 



2011年11月4日
10月30日に,長野県にて県士会研修会の講師を担当いたしました.長野県には毎年2月に,スノーボードの実習でお邪魔していますが,学術的な活動としては今回が初めての訪問となりました.

当日は200名近い参加者の方にお集まりいただきました.研修会では4時間30分の時間をいただいて,以下の内容について話題提供をしました.

● 知覚・認知機能と身体運動の不可分性
● 歩行の視覚運動制御:動きの中で知覚される歩行空間と身体との関係
 ・研究Ⅰ:狭い隙間の通過行動
 ・研究Ⅱ :知覚認知からみた高齢者の転倒リスク
 ・研究Ⅲ:脳卒中片麻痺患者における歩行中の視線の役割:下方へ向ける理由
● 身体意識と身体運動
● 臨床応用における患者のこころの問題

かなり長時間の研修であったにもかかわらず,参加者の皆様は熱心に耳を傾けてくださり,とてもスムーズに進行することができました.

また休憩時間には,今回の研修会の運営をご担当くださった松井克明先生や,副会長の佐藤博之先生,学術局長の山本良彦先生,研修部長の三好圭先生,そしてこうした先生方との橋渡しをしてくださった,信州大学の木村貞治先生にご同席いただき,話題提供の内容についてご意見を頂戴しました.

特に木村貞治先生については,パーキンソン病患者に関連する私からの話題提供に対して,ビデオ映像を交えて先生ご自身の介入経験についてご紹介くださり,議論をしてくださいました.こうした映像が研修の中でもご紹介できれば,提供した話題が参加者の方々にさらに理解しやすいものになっただろうと思いました.

話題提供の1つとして,本学の修了生である吉田ひろあき君が実施した.「脳卒中片麻痺患者における歩行中の視線の役割」の研究を紹介しました.

研修会の後になって知りましたが,大学時代に吉田君を指導していた信州大学の百瀬公人先生が研修会に参加されておりました.百瀬先生は,教え子のセラピストさんが大学院に行って研究をおこなうことを推奨しており,吉田君の発表について好意的なコメントを下さいました.大学院生としてセラピストの方々を受け入れたからには,こうした先生方の想いにもこたえるべく,努力をしなくてはいけないのだなと感じました.


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