航空機排気ナノ粒子の動態解明

 国際民間航空機関 (ICAO) 主導のもと、2016年に新たに航空機排出規制が設けられ、2020年以降の製造エンジンより適用されることになりました。このため、航空機由来のナノ粒子への関心が国際的に高まっています。国立環境研究所および産業技術総合研究所との共同研究により成田国際空港の滑走路近傍で観測を実施し、ナノ粒子の数濃度・粒径別化学組成が融合した包括的なデータセットを取得しました。

(航空機排気plumeの数濃度・質量濃度粒径分布の例。)
 以上は環境研究総合推進費 (5-1709) の研究成果によるものです。また、成田国際空港における観測では、成田国際空港株式会社 (NAA) と成田国際空港振興協会 (NPF) の多大なご協力を頂きました。

 

Fushimi, A.*, K. Saitoh, Y. Fujitani, and N. Takegawa, Identification of jet lubrication oil as a major component of aircraft exhaust nanoparticles, Atmos. Chem. Phys., 19, 6389-6399, 2019.

Takegawa, N.*, Y. Murashima, A. Fushimi, K. Misawa, Y. Fujitani, K. Saitoh, and H. Sakurai, Characteristics of sub-10 nm particle emissions from in-use commercial aircraft observed at Narita International Airport, Atmos. Chem. Phys., in press.