首都大学東京1日体験化学教室 -化学への招待- 2017 実験課題

全12課題を開講します。

01 化学反応の仕組みについて調べてみよう –振動反応と時計反応– (瀬高研究室)

時間的なリズムをつくりだす反応。2つの無色透明な溶液を混合すると、ある期間をおいて突然、溶液が青紫色に変化するマジックのような反応。これらの反応を題材として、化学反応の仕組みについて調べ、考えてみましょう。

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02 光触媒:光のエネルギーで有機物を分解しよう (宍戸研究室)

「光触媒」は地球上に降り注ぐ太陽光エネルギーを使って身近にある環境に悪い影響を与える物質を無害な物質に分解・除去できる有用な機能を持っています。今回は、実際に光触媒を作り、それを使って青色の色素が分解される様子を観察する実験をします。

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03 光る化学反応‐ルミノール反応  (久保研究室)

化学発光は、化学反応によって発光種を励起することで導かれる発光現象で、人工的なホタルの光として知られています。今回取り上げるルミノールは化学発光物質のひとつで,ルミノールのアルカリ性水溶液に過酸化水素水を加えると青色の光が現れます。実験ではルミノールを実際に合成して、化学特有の不思議な現象に触れてみましょう。

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04 光合成から化学を考える  (高木研究室)

本実験では、天然の光合成から学ぶべき、化学の課題について考えます。具体的には、植物の葉を採取し有機溶媒により色素の抽出を行います。有機溶媒による抽出により葉っぱはほぼ無色になり、一方、溶液は濃い緑色になり、まさに葉っぱの色になります。この得られた色素溶液と、葉っぱは何が違うのでしょうか? この得られた色素溶液と、葉っぱに光を当てれば、両者とも光合成反応が進むのでしょうか?以上のような視点と実験により、今後の化学にとって重要となるであろう課題について考えます。

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05 体に侵入した分子を認識する抗体  (川上研究室)

身体の免疫系は驚くほどの特異性で侵入分子を認識する「抗体」と呼ばれる分子を産生します。「抗体」はまるで「魔法の弾丸」のように体中に広がりその標的に結合します。「抗体」は体外からの異物(抗原)と結合することにより、他の細胞と異物を区別し、異物だけを破壊します。「抗体」は極めて重要なハイテクツールとして、バイオテクノロジー研究や病気の診断および治療に用いられています。本実験は「抗体」を扱います。

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06 分子のカプセル:シクロデキストリン (山口研究室)

ブドウ糖が環状に繋がったシクロデキストリンは、その環の中に食品や化粧品の有効成分を閉じ込めて味や香りを長期間保ったり、取り込んだ薬を少しずつ放出したりする「分子カプセル」として利用されています。シクロデキストリンが他の分子を取り込む様子を肉眼で観測することは通常困難ですが、この実験では、pH指示薬として有名なフェノールフタレインを使って、その様子を色の変化で確認します。

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07 合成色素を作ってみよう!!アゾ色素・オレンジ-IIの合成 (同位体化学研究室)

私たちの目は、色素が光を吸収する現象を見て、これを色として感じています。色素は、私たちの生活に彩りを与えるため、2000年以上も前から使われてきました。この実験では合成色素の一つであり、羊毛、絹、ナイロン等の染色に用いられるアゾ色素・オレンジ-IIを合成します。

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08 高出力レーザー照射による直線型炭素分子の生成 (反応物理化学研究室)

ポリイン(H-CC-…- CC-H)は炭素を主成分とする直線分子で,究極の細さを持つ電線と考えることができます。また比較的炭素数の少ないポリインは星間分子としても良く知られています。体験実験では高出力(1500万ワット)パルスレーザーを炭素に照射してポリインを作り,紫外吸収スペクトルによりその長さ(炭素鎖の数)を評価します。

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09 放射能・放射線を調べよう (宇宙化学研究室)

私たちの身の回りにはごく一部ですが放射線を出しながら別の元素に変化する元素が存在します。この実験では身の回りにある放射性元素に目を向け、そこから出てくる放射線の種類やその量を調べます。

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10 柔らかい物質 ”ソフトマター”と高分子 -ナイロンの合成を通じて- (分子集合系物理化学)

我々の身の回りには、金属などの固い物質(ハードマター)よりも柔らかくしなやかな物質“ソフトマター”が多く存在します。本テーマではソフトマターの中でも代表的な物質である高分子について、世界で最初に作られた合成繊維6,6-ナイロンの合成実験を行います。

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11 分子生物学実験の基礎、プラスミドDNAの精製と切断、分離を学ぼう (生物化学研究室)

プラスミドは細菌の生育に必須でない染色体外DNAであり、宿主の染色体とは独立に自律複製される。遺伝子組換え実験においては外来遺伝子の担体(運搬体、ベクター)として利用され、なくてはならない実験材料となっている。今回の一日体験化学教室では大腸菌からプラスミドを精製する実験、及び精製したプラスミドを制限酵素と呼ばれるDNA消化酵素で切断し、その切断をアガロースゲルを用いた電気泳動で確かめる実験を行う。

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12 茶葉からのカフェインの抽出と精製 (有機合成化学研究室)

カフェインは1820年にコーヒー豆から初めて抽出され、中枢興奮剤・強心剤として用いられます。茶葉にはカフェインが1~5%含まれています。この実験ではカフェインを茶葉から熱水で抽出し、昇華という過程を経て精製します。

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実験テーマの配属結果と登録番号

(自分の登録番号が掲載されているかご確認ください)

テーマ1: 38, 40, 57, 60, 82, 101, 117, 119, 133, 135
テーマ2: 33, 54, 55, 65, 71, 96, 102, 120, 131, 149
テーマ3: 14, 47, 73, 76, 77, 89, 134, 146
テーマ4: 1, 6, 10, 16, 21, 39, 63, 92, 118
テーマ5: 18, 22, 26, 35, 48, 51, 61, 80, 91, 107, 109, 130, 148
テーマ6: 13, 15, 62, 86, 104, 105, 127, 147
テーマ7: 24, 74, 75, 78, 87, 88, 94, 99, 122, 124, 136
テーマ8: 36, 43, 45, 83, 97, 98, 100, 110, 111, 113, 125, 126
テーマ9: 7, 23, 44, 52, 56, 72, 103, 116, 121, 129
テーマ10: 3, 19, 28, 50, 53, 85, 90, 93, 95, 108, 145, 150
テーマ11: 8, 25, 29, 32, 37, 46, 59, 64, 67, 70, 115
テーマ12: 4, 5, 11, 41, 42, 49, 66, 79, 106, 112, 132, 144