セラピストにむけた情報発信



講演@ヒューマンロコモーション評価技術協議会




2017年11月13日
10月27日に,産業技術総合研究所にて開催された,ヒューマンロコモーション評価技術協議会にて話題提供を担当いたしました。この会の運営者のひとりであります,小林吉之氏(産業技術総合研究所)にお声がけいただきました。

ヒューマンロコモーション評価技術協議会の詳細はこちらをご覧ください。

当日は,外部からの話題提供2題,および産総研のスタッフの方より2題の話題提供がありました。

私は,「隙間通過行動からわかること:知覚・認知から見た運動の理解」というタイトルで話題提供をしました。

参加者の方々は製品開発に関わることが多く,どちらかといえば生体力学的な知識に精通されている方々が多いのですが,そうした方々に,知覚・認知的な視点から運動を考えることの意義について解説することを心がけました。

もう一人の外部講師として,北海道科学技術大学の小林俊樹先生が,「義肢装具へのバイオメカニクスの応用」というタイトルにて話題提供をされました。装具の選定やアライメント調整の最適化において,モーメントに関する力学的知識をどのように生かしていくかについて,研究知見をご紹介いただきました。

このほか,産総研の中嶋香奈子氏は,IOT型リアルタイムモニタリングデバイスの開発として,インソール型の圧力検出を利用した歩行診断システムについてご紹介いただきました。女性の外反母趾を若いうちから予防するということを意識されたコンセプトのため,若い女性が見ても使ってみたいと思える工夫が随所に施されていました。データ送信部をパンプスのアクセサリーに隠す構造になっていたり,おしゃれなアプリと対応させたりといった工夫が参考になりました。

産総研の小林吉之氏は,最近の歩行に関連する国内動向として,歩行ケア協会,アルカル,通常歩行評価のJIS規格に関する話題提供がなされました。いずれも歩行について多面的に考える新しい試みであり,事情に精通していない私には大きな刺激になりました。

この会にお招きくださった小林氏に深く感謝する次第です。

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