セラピストにむけた情報発信



総説論文紹介「歩行の安全性にかかわる心理機構」





2017年5月9日
最新の理学療法ジャーナル(2017年5月号,医学書院)にて総説論文を発表しました。今回はその概要をご紹介します

樋口貴広「歩行の安全性にかかわる心理機構」,理学療法ジャーナル 51(5), 397-403, 2017

この論文のキーワードは,「心理機構」です。一般に“心理”といえば,いわゆる“こころ”の状態,すなわち,本人の心的状態や思考内容を指します。しかし,ここでの“心理”は,心的状態や思考を生み出す脳内情報処理のプロセスを指しています。すなわち,この論文では,歩行の安全性を評価するうえで,歩行を形作る知覚・認知情報処理の働きを常に意識することが,歩行を不安定にしている問題の特定や,治療方略の立案に役立ちうるということについて解説をしています。

論文では,心理機構に着目して歩行の安全性を考えるということが,具体的にどのような評価となるのかについて,いくつかの例を交えて解説しています。

さらにこの論文では,障害物回避場面において,知覚・認知情報処理がどのように働いているのかについても解説をしています。

ご関心のある方は是非ご覧ください。


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