セラピストにむけた情報発信



講演:樋口貴広×建内宏重「姿勢と歩行:協調からひも解く」
(首都大学東京南大沢キャンパス)





2015年10月5日
10月4日に,本学南大沢キャンパスにて,講演イベントを行いました

今年の六月に出版しました拙著「姿勢と歩行:協調からひも解く」(三輪書店)につきましては,こちらの予想をはるかに超えて,多くの方に手に取っていただきました。その感謝イベントとして企画した講演イベントです。

当日は約350名の方々にお越しいただきました。本の内容に沿った形で,建内先生と私がそれぞれ2時間,話題提供をいたしました。

建内先生からは,全身の協調関係として姿勢や歩行を捉えることの意義について,様々な具体例に基づく解説をしていただきました。

膝の障害を抱える患者さんを担当する場合,どうしても膝のアライメントなどに注意が向きがちですが,実際には膝のアライメントを理想的な状態にできたとしても,それと合わせて股関節・脊柱のアライメントを整えなければ,理想的な姿勢にはならない,といったことが解説されました。

私の話題提供では,さらに視野を広げて,運動は中枢・身体・環境の相互作用として考えることの意義について解説しました。このような考え方に基づくと,練習中の環境設定の重要性などが見えてきて,臨床における運動学習をどのように構築するかについて,いくつかのヒントが呈示されると考えています。

イベントを通して,旧知の方々とも多く再会ができました。また,新しい交流の輪も数多く増えました。この縁を有益な形で発展できればと思っております。皆様お忙しい中,ご参加くださりありがとうございました。

今回の講演イベントを無料イベントとして企画するにあたり,科学研究費補助金(若手研究A,24680068),ならびに三輪書店様からの多大なるサポートを頂戴いたしました。ここに記して感謝いたします。また毎度のことながら,私が企画する様々なイベントでは,研究室スタッフが献身的に仕事をしてくれております。心から感謝します。

なお,2月には建内先生のホームグラウンド,京都大学にて同一イベントを開催いたします。お近くの方は,奮ってご参加ください!

     
     
     


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