セラピストにむけた情報発信



第7回スポーツ視覚研究会




2015年8月29日
8月22日に,第7回スポーツ視覚研究会が国立スポーツ科学センターにて開催されました。2年前に話題提供をしたことがご縁で,それ以降は,話題提供の方をご紹介し,聴衆として参加しております。

今年度は2名の先生方から話題提供がありました。抄録はこちらをご覧ください

最初の話題提供者は,北里大学医療衛生学部視覚機能療法学専攻の半田知也氏でした。「利き眼の整え方―視能矯正学的アプローチ」というタイトルのもと,眼優位性が強すぎること(いずれかの眼が利き眼として強く機能していること)の問題点の解説,ならびに眼優位性のバランスを整える具体的方法についての話題提供がありました。眼優位性が強すぎると,例えば利き目が緑内障になった場合のように,利き眼に障害が生じた場合の影響が大きくなってしまいます。半田氏はこうした経験に基づき,眼優位性のバランスを整える調整法を開発し,その有効性を検証されています。

2人目の話題提供者は,慶応義塾大学環境情報学部の加藤貴昭氏です。スポーツ熟練者の優れた視覚-運動スキルを,主としてアイマークレコーダに基づく視線分析の観点から解説されました。加藤氏自身が,アメリカのメジャーリーグを目指されて活躍された一流の野球選手ということもあり,語られる内容には研究者・スポーツ選手の両面の魅力があります。スポーツ心理学分野からの話題提供ということで,私から話題提供者として推薦した次第です。

この研究会は,東京女子医科大学東医療センターの松原正男教授,そして,えだがわ眼科クリニックの枝川宏院長を中心に運営されています.眼科医の先生を中心に,視機能訓練のエキスパート,大学研究者,国立スポーツ科学センター職員などが集まる研究会です.スポーツ心理学領域の人が加わったのは最近のことですが,好意的に受け入れてくださっております。今後も様々な形で貢献できればと思っています。

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