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北山研究室の研究テーマ2007年度版
研究方針 1.プレストレスト鉄筋コンクリート構造(PRC)の耐震性能評価

担当:D3 田島祐之 /卒論生 戸上結美子、矢島龍人

PC骨組の性能評価に関する一連の研究のひとつである。2007年度は立体柱梁接合部試験体1体および平面柱梁接合部試験体6体に正負交番栽荷する実験を実施して、柱梁接合部パネルの挙動、梁主筋やPC鋼棒の付着性状と復元力履歴特性との関係、曲げひび割れ幅と損傷との関係、など基礎的な力学特性の評価を行いたい。

2.連層鉄骨ブレースで補強したRC建物の三方向地震力下での耐震性能評価
[科研基盤C 北山]


担当:M1 林秀樹 /卒論生 溝下麻美 /松本玄徳(芝浦工大・岸田研究室)

芝浦工業大学・岸田研究室との共同研究。連層鉄骨ブレースで補強したRC立体骨組試験体1体を作製して、鉛直・水平二方向の計三方向の外力を与える静的実験を実施する。試験体は2層で、桁行方向3スパン、張間方向1スパンとする。また張間方向には下階壁抜けフレームを設け、鉄骨ブレースが取り付く1層柱を下階壁抜け柱とする。試験体の破壊モードは全体曲げ破壊を計画する。実験によって耐震補強骨組の破壊性状、強度および変形性能を検討する。特に下階壁抜け柱の挙動を詳細に調査したい。この実験結果と既往の平面試験体No.2、No.3の結果との比較を行う。

(当初の研究目的)
学校建物の耐震補強では桁行方向に連層鉄骨ブレースを配置することが多い。張り間方向には教室間の隔壁となる連層耐震壁が設置されている。ただし1階で壁抜けとなっていることもあり、その場合には下階壁抜け柱に隣接してブレースを配置することが有効であると考えられている。しかし地震動による2方向の水平力および鉛直力の変動を考えると、このような壁抜け柱は極めて過酷な応力状態になると考えられる。そこで連層ブレースおよび直交耐震壁を有する立体建物の静的漸増載荷解析および地震応答解析を実施する。

担当:M2 中沼弘貴

連層鉄骨ブレース補強したRC平面骨組試験体に水平二方向加力した実験(2006年度に実施)を対象として、全体曲げ破壊する鉄骨ブレース付きRC部分骨組の力学特性を詳細に調査するため、非線形三次元有限要素解析を実施する。FEM解析プログラムには大林組開発の「Final」を使用する。

3.プレストレスト・コンクリート構造内のPC鋼材およびシース管の付着性状に関する研究

担当:M2 宮崎裕ノ介(実験協力:D3 田島祐之)

プレストレスト・コンクリート(PC)構造骨組内に配筋されるPC鋼材およびシース管を対象として、それらと周辺母材(グラウト材あるいはコンクリート)との界面に発生する付着の力学特性を、引き抜き実験と有限要素解析によって解明する。この成果は日本建築学会で現在作成中の新PC規準に取り込まれる(予定である)。実験はコンクリートに埋め込んだPC鋼棒を単調に引き抜くという簡単なものであるが、その現象は複雑で奥の深い(玄人好みする)研究である。

4.横浜市立桜台小学校校舎の大規模改修設計[大学院プロジェクト研究コース]

担当:M2 足立理恵(大学院プロジェクト研究コース)

首都大学東京大学院のプロジェクト研究コースでの研究の一環で、上野淳先生(建築計画)および角田誠先生(建築生産)との共同研究である。

横浜市立桜台小学校の大規模改修計画(普通教室タイプの学校をオープンスクール・タイプの学校に変更)はCOE研究で実施しており、2007年3月に成案を横浜市に提出した。校舎は新耐震設計法施行以前に設計されており、コンクリート強度も低いため、大幅な耐震補強が必要である。

ここではCOE研究とは別に大学院の研究として別個の大規模改修案を作成して、このあとの本設計(あるかどうかは分からないが)に備える。


研究テーマ
研究成果


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