Last update : April 18, 2011
平均曲率が曲面上のいたるところで0となる曲面を極小曲面と呼びます。 ワイヤーフレームに張る石けん膜は表面張力により面積が極小になります。 この面積極小という性質を変分法によって定式化すると、「面積が極小ならば平均曲率が0となる」ことが示されます。 (逆は必ずしも成り立たない、すなわち平均曲率が0であっても面積極小とは限らないので注意すること。) したがって、極小曲面は石けん膜の数学モデルであるということができます。 セミナーでは
小林昭七,曲線と曲面の微分幾何(改訂版),裳華房
の第5章を使って、3次元ユークリッド空間内の極小曲面について勉強しました。 任意の単連結な極小曲面はWeierstrass-Enneperの表現公式によって正則ポテンシャルから構成されることを学びました。 さらに、この表現公式により任意の極小曲面は随伴極小曲面族と呼ばれるS^1族で変形できることが分かります。
懸垂面−常螺旋面について
Scherkの極小曲面について
Costaの極小曲面について