VMware vCenter Serverの脆弱性(CVE-2021-21972)に関する注意喚起がありました。
Ⅰ. 概要
2021年2月23日(米国時間)、VMwareは複数の製品における脆弱性に関するアドバイザリ
(VMSA-2021-0002)を公開しました。脆弱性が悪用された場合、遠隔の第三者が任意の
ファイルをアップロードしたり、SYSTEM権限で任意のコマンドを実行したりするなどの
可能性があります。詳細は、VMwareが提供する情報を確認してください。
VMware
VMSA-2021-0002
JPCERT/CCでは、上記の脆弱性の内、VMware vCenter Serverの脆弱性(CVE-2021-21972)
について、脆弱性の解説や、脆弱性を実証したとみられるコード、本脆弱性の影響を受ける
システムを探索する通信に関する情報について確認しています。
** 更新 : 2021年3月1日追記 ********************************************
国内に設置したJPCERT/CCのセンサーにおいても、2021年2月25日に本脆弱性の影響を受ける
システムを探索していると思われる通信を観測しています。今後、探索した情報を利用した攻撃
が行われる恐れがあります。速やかな対応をご検討ください。
***********************************************************************
本脆弱性の影響を受ける製品をご利用の場合、「III. 対策」「IV. 回避策」を参考に対応を実施
してください。
Ⅱ. 対象
対象となる製品とバージョンは次のとおりです。
- vCenter Server 7.0系 7.0 U1cより前のバージョン
- vCenter Server 6.7系 6.7 U3lより前のバージョン
- vCenter Server 6.5系 6.5 U3nより前のバージョン
- Cloud Foundation (vCenter Server) 4系 4.2より前のバージョン
- Cloud Foundation (vCenter Server) 3系 3.10.1.2より前のバージョン
Ⅲ. 対策
本脆弱性を修正した次のバージョンが公開されています。修正済みバージョンの適用をご検討
ください。
- vCenter Server 7.0系 7.0 U1c
- vCenter Server 6.7系 6.7 U3l
- vCenter Server 6.5系 6.5 U3n
- Cloud Foundation (vCenter Server) 4.2
- Cloud Foundation (vCenter Server) 3.10.1.2
Ⅳ. 回避策
回避策として、次の対応が挙げられています。
- VMware vRops Client Pluginをincompatible(非互換)に変更する
なお、回避策の適用によって、VMware vRealize Operationsを利用する環境に影響が出る
とのことです。詳細は、VMwareが提供する情報を確認してください。
VMware
VMware vCenter Server Workaround Instructions for CVE-2021-21972 and CVE-2021-21973 (82374)
Ⅴ. 参考情報
VMware
VMSA-2021-0002
今回の件につきまして提供いただける情報がございましたら、JPCERT/CCまでご連絡ください。
________
改訂履歴
2021-02-25 初版
2021-03-01 「I. 概要」の追記