トップ セキュリティ情報 2020年度 【注意喚起】複数の BIG-IP 製品の脆弱性 (CVE-2020-5902) に関する注意喚起

【注意喚起】複数の BIG-IP 製品の脆弱性 (CVE-2020-5902) に関する注意喚起

2020年7月6日 南大沢 日野 荒川

複数の BIG-IP 製品の脆弱性 (CVE-2020-5902) に関する注意喚起がありました。

I. 概要
 2020年7月1日 (現地時間)、F5 Networks から複数の BIG-IP 製品の脆弱性(CVE-2020-5902) に関する
 情報が公開されました。脆弱性が悪用されると、認証されていない遠隔の第三者が、影響を受ける
 製品の Traffic Management User Interface (TMUI) 経由で、任意のコードを実行するなどの可能性
 があります。結果として、当該製品が侵害され、攻撃の踏み台などとして悪用される恐れがあります。
 詳細は、F5 Networks が提供する情報を確認してください。

 F5 Networks
 K52145254: TMUI RCE vulnerability CVE-2020-5902

 また、JPCERT/CC は、本脆弱性を実証したとするコードの情報や、本脆弱性の影響を受ける機器を
 探索するスキャン、脆弱性の悪用を試みたと推察される通信の情報を確認しています。影響を受ける
 製品を使用している場合は、速やかに対策を実施することを推奨いたします。


II. 対象
 対象となる製品およびバージョンは次のとおりです。詳細は、F5 Networks が提供する情報を確認
 してください。

 BIG-IP (LTM, AAM, AFM, Analytics, APM, ASM, DNS, FPS, GTM, Link Controller, PEM)
  - 15系のバージョン 15.1.0 および 15.0.0
  - 14系のバージョン 14.1.0 から 14.1.2 まで
  - 13系のバージョン 13.1.0 から 13.1.3 まで
  - 12系のバージョン 12.1.0 から 12.1.5 まで
  - 11系のバージョン 11.6.1 から 11.6.5 まで


III. 対策
 F5 Networks から脆弱性を修正したバージョンが公開されています。十分なテストを実施の上、
 修正済みのバージョンを適用することをご検討ください。

 BIG-IP (LTM, AAM, AFM, Analytics, APM, ASM, DNS, FPS, GTM, Link Controller, PEM)
  - 15.1.0.4
  - 14.1.2.6
  - 13.1.3.4
  - 12.1.5.2
  - 11.6.5.2

 また、脆弱性の影響を緩和する方法として、F5 Networks はアクセス制限などの回避策を提示
 しています。修正済みのバージョンの適用が難しい場合は、回避策の適用もご検討ください。


IV. 参考情報
 PT Security
 F5 fixes critical vulnerability discovered by Positive Technologies in BIG-IP application delivery controller

 SANS ISC InfoSec Forums
 CVE-2020-5902 F5 BIG-IP Exploitation Attempt