テーマ研究

学術的調査・開発研究、学会での研究

地域観光プランニング〜観光まちづくりの計画技術の体系化

観光まちづくりの計画技術の体系化をめざして、日本建築学会の小委員会として活動している研究である。行政の観光施策がソフト中心となっている状況に対して、より質の高い観光「エリア」を作っていくための景観や公共空間の魅力化といったハードと、観光コンテンツの開発などのソフトが連動した計画論をめざしている。それぞれに関わる先進事例の調査をもとに、従来の観光計画や都市計画・まちづくりとの関係のなかでポジショニングをしつつ、手法の要点を整理している。具体的には、地区スケールで環境・空間改善や、地理的・空間的・人的環境の中で観光資源をとらえることを重視し、実効性ある公民連携の取り組みとするための、フロートビジョンと実行チームのつくり方、社会実験を通しての事業化といったプロセスデザイン、持続的な観光地経営のためのエリアマネジメント組織や観光財源確保の方法等である。
 


地域観光プランニングカレッジ:観光まちづくり人材教育プログラムの開発


地域観光プランニングの方法論を体験的に学ぶ、全国の学生を対象とした3〜5日の合宿型ワークショップ「地域観光プランニングカレッジ」を毎年開催しています。地域観光プランニングカレッジとは、公共性や公益性、地域視点を重視してきた都市計画やまちづくり分野の計画技術や進め方と事業性や観光客視点を重視してきた観光事業を融合した新しい観光のプランニングとマネジメントのあり方を、具体的なフィールドや地域づくりの専門家、地域で観光に関わるビジネスに関心のある事業市民とともに学ぶ場です。日本建築学会の小委員会として活動しています。
 

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観光まちづくりオーラルヒストリー研究

観光地域づくりの初期段階の作業として、資源保有者や管理者の取り組みや想いを、連携する関係者と共有していくことが重要だと考える。その方法として、ステイクホルダー個人への十分な聞き取り調査結果を一次データベースとして、個人の営みの積み重ねからなる地域の歴史をとりまとめ、さらに、観光戦略に資するように、資源の時空間整理や文脈整理を個人の語りに紐付いた形まとめる「観光まちづくりオーラルヒストリー」という調査・編集手法を提起し、試行している。
 

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プロジェクターマッピング模型システムの観光活用研究

テクノロジーの観光活用に興味を持ち、その一例として、プロジェクションマッピング模型システムの観光分野への応用研究を進めている。地域空間を関係づけながら地域の環境や歴史のストーリーを理解し、ガイド等がインタラクティブに活用する等を想定しながら、誰もが、コンテンツ作成・更新しやすく、使えるものをめざす。
 
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都市の祝祭空間研究

日本の都市空間における伝統的な活動としての祭りに着目し、祭り時の都市空間の変容や、神輿や山車・観客の動きと都市空間との関係を多様に読み解き、都市空間の保全や整備に資する都市の見方や計画論を導くことを目的としています。都市空間の制御や計画にあたっても、交通利便性・安全面だけからでなく、歴史的な都市構造とそこで営まれる生活や伝統文化・産業等との関係性を理解して、人間の文化活動の舞台として都市空間を分析する視点や計画論の充実をめざしています。
 

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まちづくり技術を生かした地域ブランディング

地域をブランド化することで観光振興や特産品等の販売つなげることをめざす地域ブランディングは、各地で取り組まれる一方で成果の出しづらい施策である。特に、多様な主体が水平的関係で存在する「地域」において、行政等が作成した地域ブランドコンセプトを地域に浸透させ、地域の事業者が活用する状況をつくる「インターナル・ブランディグ」は大変難しい。まちづくり分野の技術としての合意形成方法や地域内コミュニケーション方法の視点から、このインナーブランディグの方法を研究している。
 

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川原研(大学院)で研究を希望する方へ

  • 受験前に必ず相談しに来てください。(ビデオ会議も可能です)。
  • 観光に関わる簡単な研究計画書をEメールで送付ください。
  • 大学院の合格前に、研究生として受け入れることはしていません(学科方針)。
  • 受験の詳細は観光科学域HPをご覧下さい。夏試験(8月)、冬試験(2月)があります。