東京都立大学 都市環境学部 観光科学科
川原晋研究室(観光まちづくり研究室)

山口県長門市で川原研究室も参画する『長門湯本温泉観光まちづくりプロジェクト』が2020年度のグッドデザイン賞を受賞しました!

「街区・地域開発」のカテゴリーにおいて2020年度のグッドデザイン賞を受賞


2016年以降、長門湯本温泉が、行政、地元まちづくり協議会はじめとする地域の方々、旅館関係者をはじめとする地元事業者と一体となり取り組んできた持続可能な観光地域づくりのための空間整備と活用体制の構築、観光地経営のデザイン、そこにいたるまでの社会実験を通した合意形成と協力体制構築などが高く評価されたものです。

川原および川原研では、観光まちづくりの視点から、以下のようなことを行ってきました、
・景観ガイドラインへの、地域一体による「もてなし景観」を実現するための助言
・地域一級の資産である茶陶 萩焼を、そのブランド毀損に配慮しながら温泉地の魅力向上に活用するための基盤資料「萩焼深川窯史」の作成
・エリアコンセプトの検討支援
・住民や従業員の生活満足度の向上のためのモニタリング調査手法の検討

 大学研究者、研究室の果たせた役割は限られたものではありますが、現場で奮闘した地元の皆さんや専門家の並々ならぬ覚悟と熱意の取り組みの一端に参画できたことに感謝し、引き続き大学だからできることを模索しながら、応援をしていきたいと思います!

また、長門湯本温泉の取り組みが多くの地域のヒントとなるように発信していきたいと思います!

 
LinkIcon萩焼深川窯アーカイブ調査         LinkIcon景観ガイドラインとおとずれリノベ論文

受賞概要


■受賞対象名---- 温泉地再生 [長門湯本温泉観光まちづくりプロジェクト]
■事業主体名---- 長門市、株式会社星野リゾート、長門湯守株式会社、長門湯本温泉まち株式会社
■分   類---- 街区・地域開発
■受 賞 企 業---- 長門湯本温泉観光まちづくり推進会議 (山口県)、長門湯本温泉観光まちづくりデザイン会議 (山口県)

プロジェクト概要

衰退した温泉地の価値を高め次世代につなげるため、消費観光を脱し共感を生むエリアへ。それには投資主体・市・地域が同じビジョンを持ち、働き手暮らし手が誇りに感じ暮らしを楽しみ、地域自らが事業主体となり経済循環を起こし、来訪者と特別な空間と体験を共有する。それを実現する体制構築、空間、事業化、プロセス、観光地経営のデザイン。

デザインのポイント

1. 投資主体にビジョン提案を求め位置づけ、外部専門家と地元若手有志や市役所庁内横断が融合するチームビルディング
2. 県市にわたるエリア全体の抜本的土木デザイン、全域照明制御等、今日的環境デザインを民間事業の外湯再建と共に実現
3. 三年間の社会実験を経て河川空間活用や交通計画の地元合意と仕組み構築、地元主体による継続運営が可能に

プロデューサー

大西倉雄(前長門市長)、星野リゾート代表 星野佳路、長門湯本温泉まち株式会社 伊藤就一・大谷和弘

ディレクター

長門湯本温泉観光まちづくりプロジェクト・チーム、木村隼斗(前長門市経済観光部長)、有限会社ハートビートプラン 泉英明・有賀敬直

デザイナー

アルセッド建築研究所 益尾孝祐、カネミツヒロシセッケイシツ 金光弘志、LEM空間工房 長町志穂、日本海コンサルタント 片岸将広、
東京都立大学 川原晋、金剛住機 木村大吾、設計事務所岡昇平、YM-ZOP、ファンタス 白石慎一

審査委員による評価

衰退した温泉地の再生プロジェクト。事業者が公共空間を含むマスタープランを提案し、公民が連携して総合的なデザインに落とし込んでいることや、主に都市的な環境で用いられてきたデザインレビューや社会実験を取り入れていることなど、新たな挑戦をしており、それが質の高い空間に結実している。再生を目指す各地の温泉地で、大型宿泊施設の囲い込みから施設を巡る形式へと移行する動きがあるが、ここではさらにその先の、エリアそのものの豊かな体験へと向かおうとしている。観光だけでなく住み働く地域としての魅力も高める方法は、持続可能な観光のひとつのヒントではないだろうか。

 



概要パネル(作成:長門湯本温泉観光まちづくりデザイン会議)

LinkIcon詳細はグッドデザイン賞ホームページへ  LinkIcon長門湯本温泉みらいプロジェクトHP


プロジェクトの詳細は、まちづくり雑誌「造景2020」(学芸出版社2020.8発行)
でも特集記事20ページで詳しく紹介されています。