首都大学東京 大学院 人間健康科学研究科 人間健康科学専攻

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  衛生学・公衆衛生学研究室  教授:菅又昌実

衛生学Hygieneを私は人間の健康に関わる未来学という捉え方をしています。人間の健康を左右する環境要因の種類の増加、要因同士の健康におよぼす相互作用、環境要因の世界的な変動など人類はかつてないほど急激な変化を続けている、あるいは人間が大きく変えている環境の中に置かれています。地球温暖化、森林伐採、大規模な水資源の枯渇、農業生産の低下、オゾンホールの破壊、多種類の内分泌撹乱物質による環境汚染が全地球レベルで進んでいます。地球上では毎日300種類以上の生物種が滅んでいると推測されています。先進国に共通の少子化が地球環境の激変と無関係とは考えられません。人間の本質に関わる心の動きの変化も新たに出現した環境要因の暴露と関係がありそうです。果たして人類は地球環境を守りながら己の生存を他の生物との調和を保ちながら可能にできるのか。これが21世紀に突きつけられた大きな課題です。衛生学の基本は予防医学です。未然に健康を損ねる要因を把握し、実施可能な予防対策を提案する-そういう姿勢で教室は様々な教育・研究・啓蒙活動を続けています。
現在進行中のテーマは、『東京都における健康弱者の健康の質を高めるシステム構築』を統一テーマに掲げ、5つの項目に分けて調査研究を行っています。①:高齢者の自活能力向上のための研究-手指握力の年代変化と補助具の開発。包装容器の改良。②:災害弱者の健康回復支援-大規模災害時の避難対策-避難施設における水・空気・食料等の環境衛生対策。③:低開発国の衛生水準向上支援-インドネシア山岳民族の衛生水準調査と啓蒙活動、④:食の安全とプリオン病の疫学-狂牛病と変異型クロイツフェルトヤコブ病の関連性についての追跡調査。⑤:自然災害、及びバイオテロ等の大規模災害時におけるバイオセーフティー対策。研究についての基本的な考え方は南山堂出版、『健康と環境の科学-人類の明るい未来を目指して』をお読み下さい。


【 研究分野一覧 】

適応科学分野
行動生理学研究室
運動分子生物学研究室
生体機能・神経-筋生理学研究室

行動科学分野
知覚運動制御研究室
運動行動研究室
スポーツ文化研究室

栄養・食品科学分野
食品機能科学研究室
栄養生化学研究室
衛生学・公衆衛生学研究室
公衆栄養学研究室
食品化学研究室


         

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