東アジア巨大都市における新自由主義型都市計画制度研究会は、2000年以降に大きく変化した東京の都市計画の実態やその成果を明らかにするために、2014年から活動を行っています。東京の政策立案に関わったキープレイヤーへのインタビュー調査を進めるとともに、都市空間の変化の分析、ソウルや台北といった東アジアの巨大都市との比較研究を行っています。2018年より科学研究費基盤研究(B) 東アジア巨大都市における新自由主義型都市計画制度の成果と形成 過程(研究代表者:饗庭伸)を獲得して研究を行っています。
このウェブサイトは研究会の成果を公開するために開設されました。
日本では2000年代初頭に法制度枠組みが大きく転換し、韓国でもIMFショック以降、
ほぼ同時期に大きな政策展開がみられました。
こうした転換の成果と制度枠組みの実態を明らかにするために日韓の研究者で重ねてきた共同研究の成果を報告しました。
主催:ソウル研究院 都市空間研究室+ 東アジア巨大都市における新自由主義型都市計画制度研究会
助成:韓国国際交流財団
1.基調報告:ソウル・東京の都市空間の構造と主要政策の動向
Yang Jae-Seob(ソウル研究院)+饗庭伸(東京都立大学)
ソウル市・東京都における都市計画の政策動向と人口変化や土地開発による空間利用内容の変化についてGISデータ等を用いて説明された
2.テーマ別報告
(1)地域間の不均衡と格差
Kim Sang-Il(ソウル研究院)+浅川達人(早稲田大学)
ソウル市・東京都における地域間の格差の動向について、居住者の所得・学歴データや不動産取得の動向などから分析・報告された
(2)超高層マンションの開発問題
Min Seung-Hyun(ソウル研究院)+大澤昭彦(高崎経済大学)
ソウル市・東京都における超高層マンションの開発動向とその課題について、立地データ等を用いて分析・報告された
(3)交通と都市開発
KIM Seung-Jun(ソウル研究院)+小根山裕之(東京都立大学)
ソウル市・東京都における鉄道・道路網整備の動向とそこでの課題についてパーソントリップデータ等を用いて分析・報告された
(4)リニアな都市再生事業の波及効果
Seong Su-youn (ソウル研究院)+片桐由希子(金沢工業大学)
ソウル市では京義線廃線エリアへの整備、東京都では下北沢地区連立立体工事の事例から線形な鉄道敷地を活用した都市再生の事例が分析・報告された
3.総合ディスカッション
長野基(東京都立大学)+鄭一止(熊本県立大学)+上記報告者
〔オブザーバー〕
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