第9回研究会(2007年12月15日(土) 14時 〜)講演概要

会場: 上智大学 四谷キャンパス 11号館4階 11−419

講演者: 森口 聡子 氏 (上智大学)
タイトル: 離散凸関数最小化における連続緩和と近接定理
概要: 整数格子点上で定義された関数のクラスで,離散 凸解析の理論において中心的な役割を担っている離散 L/M凸関数の最小化を扱う. 離散L/M凸関数それぞれの最小化問題に対して,理論的に効率の良い多項式時間アルゴ リズムが既に提案されているが,本発表では, 実装上高速に最小解を求めることを動機とし, 離散L/M凸関数に対する連続緩和を用いた最小 化法を報告する.さらに,連続緩和を用いた最小化法の有効性を 理論的に保証する, 連続緩和解と離散最小解の近接性に関する定理を示す. 数値実験の結果についても報告する. この研究は,東京大学の土村展之氏との共同研究である.

講演者: 池辺 淑子 氏 (東京理科大学)
タイトル: 複数の会場をもつスポーツスケジュールの構成的存在証明
概要: 本発表では 2n チームおよび(いずれのチームの本拠地で もない)n 会場 が与えられた下で、以下の4件を満たすスケジュールを作成 する問題を考える:
(1) すべてのチームペアは1回以上対戦する、
(2) 各試合日においてn試合同時に開催する、
(3) 各チームは各会場を2回ずつ使用する、
(4) 同じ会場で2回対戦するチームペアはない。
2nが2の冪乗に等しいときおよび n が 30 と 互いに素なときは それぞれ、de Werra, Ekim and Raess および Horton による構成的 存在証明が与えられている(2n=4、6のときはスケ ジュールは 存在しない)。本発表では n が2の冪乗でないよう な任意の 5 以上 の整数の場合に条件を満たすスケジュールが存在することを構成的に 証明する。証明はいくつかのケースに分かれ、(通常の)総当り戦を 構成するKirkmann 法や素数の原始根などを用いる。

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