これまでの活動(研究集会など)

International Conference
Human Mobility in Globalizing Asia
2012年10月20日(土)10:00~
場所:首都大学東京南大沢キャンパス・6号館 1F 101教室

香港中文大学をはじめ、多くの研究者を各地からお招きし、「Human Mobility in Globalizing Asia」というテーマでシンポジウムを行った。シンポジウムでは、7人の発表者から教育、経済、宗教、帰化など多岐にわたる問題が提示された。発表後の全体討論では、移住者が直面する個別の諸問題について検討するのみならず、背景にある人間の移動に伴うインターカルチュラルな諸現象に目を向けることで多文化都市の生活がより立体的に理解されるという本研究プロジェクトの目的が確認され、意義深いシンポジウムとなった。また、日本とは異なるそれぞれの受入国の事情や、日本特有の問題について意見交換も行われた点も有意義であった。

  

プログラム・要旨(PDF 490KB)

TMU Muslim Students Café
2012年7月14日(土)13:00~16:00
場所:首都大学東京南大沢キャンパス・5号館(旧人文棟)1F 142教室

本企画は、首都大学東京のムスリム留学生を主な対象として、ムスリム留学生と非ムスリムとの相互交流を試みたものである。具体的な問題としては、学生生活の悩み、ムスリム留学生と日本人学生との交流、日本語学習などについて自由に意見交換を行った。まず、NIZメンバー(澤井充生、荒木亮)が日本のムスリム社会に関する研究成果を発表して問題提起を行い、その後、参加者全員で質疑応答・全体討論を行った。参加者は12名ほどで小規模な集まりではあったが、全体討論では、欧米社会におけるイスラーム像(オリエンタリズム)、日本におけるイスラーム実践、礼拝場所やハラール・フードの確保、日本人の宗教観などについて活発な議論が行われた。またその後、八王子モスクを訪問し、イマーム(礼拝指導者)や礼拝参加者と意見交換を行った。

 

プログラム(PDF 83KB)

第9回研究集会(研究成果報告会) 2012年6月28日(木) 15:00~
場所:首都大学東京南大沢キャンパス・5号館(旧人文棟)1F 134教室

本プロジェクトに参加する研究メンバーが、これまで国内外で行ってきた調査に基づく研究成果を発表した。研究メンバーによる16の報告は約5時間におよび、これまでの研究成果のみならず今後の研究方針に関しても闊達な意見交換がなされた。(※各発表要旨については要旨集をご覧ください。)

発表要旨集(PDF 425KB)

 
報告会の様子

シンポジウム「異文化社会で生きること―インドネシア人からみた日本社会―」
2012年6月27日(水)15:00~18:00
場所:首都大学東京南大沢キャンパス・6号館1F101教室
※首都大学東京日本語教育分野「首都大学東京・インドネシア教育大学大学院生研究交流プログラム」(代表:ダニエル・ロング教授)との共同開催

本シンポジウムでは異文化社会から来日した外国人、とりわけイスラーム教徒(ムスリム)の視点から日本社会を捉えるという趣旨のもと、日本社会におけるイスラームの歴史と現状、日本社会におけるインドネシア人ムスリムの宗教実践、EPA制度により来日したインドネシア人看護師・介護福祉士候補者の日本における仕事と日常生活および彼らが抱える様々な問題、言語景観からみた東京におけるインドネシア語の展開、日本に3週間滞在したインドネシア人の目からみた日本社会という5つの報告が行われた。参加者はインドネシア人約20名を含む総勢50名に達し、総合討論では、イスラームに関する知識の確認、EPA制度に関するさらなる議論、またインドネシア人から日本人の宗教観についての質問が行われた。

  
シンポジウムの様子

プログラム(PDF 150KB)

第8回研究集会 2012年6月1日(金) 17:00~
楊 六金(中国国立紅河学院 国際ハニ/アカ研究所)
題目:「越境するハニ/アカの宗教文化」
場所:首都大学東京南大沢キャンパス・5号館(旧人文棟)1F 139教室

※東京都立大学・首都大学東京社会人類学研究会との共同開催

発表は、中国雲南省を中心に、隣国のヴェトナム、ラオス、ミャンマーやタイに分布する少数民族のハニ/アカを対象とし、彼らに特有の宗教信仰や風俗習慣について明らかにする内容であった。また、近代化の流れのなかで、ハニ/アカの居住地が分散し、政治・経済的背景が変化する中で、宗教信仰や風俗習慣、言語がいかに変容したかを明らかにするためには、特定の一地域だけではなく、周辺社会を対象とした、より一層の比較研究が必要となることが指摘された。質疑応答では、現在世界的に注目されている中国雲南省から東南アジアの山岳部にかけて分布する少数民族の現状や、その中で、ハニ/アカの宗教信仰がいかに位置づけられるのか、宗教信仰が現地社会においていかなる意義を担っているのかなどについて、闊達な意見交換がなされた。

 
研究集会の様子

第7回研究集会 2012年5月25日(金)
国際ワークショップ「現代日本におけるグローバル化と多文化主義」
場所:首都大学東京南大沢キャンパス・国際交流会館1階大会議室

コロラド州デンバー市のMetropolitan State Collage of Denver (MSCD) 人類学科の教職員と学生を迎え、国際ワークショップを開催しました。
午前中はMSCD人類学専攻の学生と首都大学東京社会人類学分野4年生の研究発表、昼食時は立食形式の研究交流会(要事前申込)、午後はMSCD教員のSu ll Kim先生とRebecca Forgash先生の研究講演会(一般公開)を開催しました。

  

交流会プログラム(PDF 20KB)

第6回研究集会 2012年2月2日(木)

高橋典史(宗教情報リサーチセンター研究員)発表
題目:「現代日本における宗教組織の滞日外国人の支援の有効性と課題
    ―カトリック教会の活動を中心にー」

発表では、浜松市におけるカトリック教会の移民支援の例を扱い、エスニシティを超えた相互行為の場としての教会のあり方が示された。また、日本における移民支援にカトリック教会が積極的に関与してきたという文脈において、信仰上の使命感から支援をおこなうという点での移民支援の意義と、宗教組織であるが故の課題も示された。発表後は、支援と布教の関わりや、移民個々人の頼りどころとしての地元のカトリック教会や他のエスニック教会の位置づけといった観点から議論がなされた。地方の外国人集住都市における支援などの取り組みの特殊性についても言及された。

 
研究集会の様子

首都大学東京 平成23年度研究教育交流集会 2011年10月25日(火)~27日(木)

首都大学東京の研究教育交流集会に参加し、ショートプレゼン及びポスター発表を行った。
ポスター(PDF 1.0MB)

第5回研究集会(企画:研究班A) 2011年7月27日

福田友子(千葉大学)発表
題目:「パキスタン人企業家によるエスニック・ビジネスの最近の動向」

 発表では、社会学的な見地から在日パキスタン人が行うビジネス及び国際的な移動に注目し、特に、リーマンショック以降日本で続く不況が、どのようにその生き方へと影響を及ぼしているかを分析した。在日パキスタン人の特徴としては、9割がムスリムであり、男性比率が高く、中古車販売業に従事している人が多いことなどが挙げられた。発表後は、移民についての分析理論や調査手法、今後の調査課題に関して活発な議論が行われた。

第4回研究集会 2011年6月24日(金)

ヴェルナー・メンスキー(ロンドン大学東洋アフリカ学院教授)講演
演題:「イギリスの裁判所におけるイスラーム法(Islamic Law in British Courts)」

 2008年2月、イギリスでは、イギリス国教会の最高指導者カンタベリー大主教ローワン・ウィリアムズの演説(イギリス公式法に部分的にイスラーム法を導入することが不可避であるという趣旨の発言)に端を発し、移民と多元的法体制の問題が、各種報道を通じて注目された。講演では、イギリスにおける移民・文化的マイノリティと法をめぐる諸問題を考察した。講演後の質疑応答では、日本の事例にも言及が及び、活発な議論が行われた。

第3回研究集会(研究成果報告会) 2011年5月12日(木)

 2011年3月に国内外で調査をした研究メンバーを中心に、研究成果を報告した。
▼報告会の様子
  


首都大学東京 平成22年度研究教育交流集会 2010年10月26日(火)

首都大学東京の学内研究教育交流会に参加し、ポスターセッション等を行った。
ポスター(PDF 865KB)

第2回研究集会 2010年9月25日(土)

外国につながる子・在留特別許可を考える会(共催) 弁護士の山口元一氏を招き、移民子弟の人権をテーマとするワークショップ(企画:丹野准教授)を開催した。山口氏は、日本における在留外国人の法的位置づけを諸外国の事例と比較しつつ、日本で生活する在留資格をもたない外国人の生活実態と、在留資格を日本で獲得するためのプロセスについて解説した。行政対応が今後どのよう変化していくのか等について、一般参加者もふくめて活発な議論が行われた。

第1回研究集会 2010年7月8日(木)

長谷部美佳(多文化まちづくり工房)発表
公開研究会を開催し、長谷部美佳氏が神奈川県営いちょう団地のインドシナ難民家族を事例に、日本への移住や定住の過程で親族ネットワークがどのように作用するのかについて報告した。全体討論では、移民の人たちの社会関係資本の潜在力とその限界について議論を深めた。