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知覚・認知の視点から運動をひも解く 樋口貴広(知覚運動制御研究室)

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#673 東京都立大学プレミアムカレッジでの授業

本学では,生涯学習教育の支援として,50歳以降の方々の新たな学びを支援する「プレミアムカレッジ」があります。数年前に始まったプレミアムカレッジは非常に高い人気があり,毎年の募集定員50名程度を大きく上回る受験者があるとのことです。

私の大切な研究仲間である児玉謙太郎先生(認知科学)が,昨年度よりプレミアムカレッジを運営する教員の一人として本学に赴任されました。そのご縁もあり,この度,プレミアムカレッジにおける授業「東京から考えるQuality of Life」の中で,1コマ分の授業を担当いたしました。

講義タイトルは「運動支援の心理学:転倒予防への貢献」です。心理学の中でも知覚・認知の知識にフォーカスを当て,知覚認知の能力が転倒防止にどのように関連するかについて説明しました。具体的なトピックとして,「転倒の実態」「感覚入力とバランス」「知覚運動制御:研究室の研究紹介」「デュアルタスク歩行能力」を取り上げました。受講生の方々は健康に関する意識が非常に高く,90分があっという間に感じられるほど,熱心に話を聞いてくださいました。

児玉先生とは,昨年度の赴任以降,少数メンバーで定期的に勉強会を開催し,複雑性に関する指標の実践に関する貴重なご指導をいただいています。この勉強会にかかわる院生は,1年前とは比べ物にならないほど,新たな知識を吸収してくれています。今後も,プレミアムカレッジへの貢献を継続することで,児玉先生への感謝の気持ちを示すことができればよいなと思っています。

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