セラピストにむけた情報発信



講演@第5回スポーツ視覚研究会

 


2013年8月28日

8月24日(土)に,国立スポーツ科学センターにて第5回スポーツ視覚研究会に参加いたしました.

この研究会は,東京女子医科大学東医療センターの松原正男教授と,えだがわ眼科クリニックの枝川宏院長を中心に運営されています.眼科医の先生を中心に,パラメディカル職員・大学の研究員・国立スポーツ科学センターの職員などが集まる研究会とのことです.

研究会は2つの講演を実施する形式で開催されました.今年度は私のほかに,眼科医で神奈川歯科大学の原直人教授が演者でありました.

私自身は「移動行動の視覚運動制御」という演題のもと,以下の話題提供をしました.
・ 視覚情報に基づく移動行動の予期的制御
・ 視線は歩行の先導役:移動行動中の視線行動
・ 環境と身体の空間関係の知覚:

主として歩行を対象とする研究紹介ではありましたが,それらがスポーツにおける問題とどのように結び付くかについて,私なりに説明をしたつもりです.

初めて接する方々がほとんどでしたが,非常に好意的に話を聞いてくださる方々が多く,発表中,または発表後の時間も充実した時間を過ごすことができました.

お二人目の演者でありました原教授は,「”近見反応”からスポーツにおける奥行き知覚を考える」というタイトルで発表されました.

両眼視によって近くにあるものを見る際に必要な眼の調節機能として,輻輳,調節,縮瞳という機能があります.講演ではこうした機能の基礎知識や,調節機能の異常がもたらす斜視に関する研究成果,そしてスポーツに対する示唆についての話題が提供されました.

近接領域ながらこれまで接する機会のなかった方々との交流は,大変有益でした.未知の分野の方々との交流がいかに有用であるかを改めて感じる一日でした.



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