2012年12月10日
12月9日に,NPO 法人「PLAYERS」設立準備記念講演会にて講演を行いました.
この法人は,鹿児島県の理学療法士さんである髙木真一先生が,「スポーツ障害から子どもたちを守る」という趣旨のもと,土井敦先生らと一緒に設立された法人です.
長崎の作業療法士・ピラティストレーナーである児島静香先生とのコラボで,身体感覚に関する話題提供をするというイベントでした.
午前中は児島静香先生のピラティスレッスンがありました.運動支援者自身の姿勢が必ずしも正しくはないということに気づき,それをピラティスに基づくマット上のエクササイズを通して,修正していく過程を体感してもらう2時間でありました.
私も受講者の一人としてエクササイズに参加しました.全てのエクササイズに通じる基本姿勢を,指示通りに行うだけでもかなりの負荷です(それだけ,普段の自分の姿勢は基本姿勢からはずれているということですね).その姿勢を維持しながら,なおかつ呼吸の管理もしてエクササイズを行っていくのは,至難の業でした.
一方で,こうしたエクササイズを行う前後で,立位姿勢に目視でわかる違いが出るなど,エクササイズ後の満足度が高いことも体感できました.
午後は私が担当となり,午前中のレッスンを受けて身体感覚の認知科学的な話題を中心に,約3時間の講演を行いました.拙著「身体運動学」の2章の内容を中心に,午前中のレッスンとのつながりを意識して,身体感覚の生起の問題について解説しました.
高木先生のご説明によれば,鹿児島には26000人の学童期の子供がスポーツ団体に所属し,スポーツ活動をしているそうです.
PLAYERSさんでは,学童期のスポーツ障害をなくすための活動として,スポーツ障害を運動器疾患の生活習慣表と捉え,セラピストの視点でアプローチしたり,保健・予防領域における理学療法士等の存在価値を高め,学校教育現場に必要な職種として認知されることを目指したりする活動を行っていくとのことです.今後もそのご活躍の様子を応援していきたいと思います.
主催の高木先生,大変お世話になりました.
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