セラピストにむけた情報発信



Senstyle主催,歩行フォーラム@神戸2012




2012年10月15日

10月13-14日に神戸ファッション美術館にて,Senstyle主催の歩行フォーラムが開催されました.

ファッションショーなどでも利用される会場は,通常の講堂での雰囲気とは違った雰囲気でした.主催者の国中先生や米々田先生がこだわってセレクションしたこの会場では,ナイトセミナーとしてウォーキングのデモが実施されるなど,この会場ならではのユニークな企画が組まれました.

私はあいにく仕事の都合でセミナーには2日目からの参加となりました.

午前中のセッションでは,関東労災病院の園部俊晴先生のご講演がありました.「下肢障害の動作分析と理学療法の考え方」というタイトルのもと,動作分析に基づいて展開する理学療法の総論的内容についてお話されました.

私自身は初めて園部先生のお話を聞くこととなりました.「つまるところ,下肢障害は当該部位の局所的ストレスが直接的な原因であり,まずはそれを理解することが,治療方略を立てる上で重要である.しかしながら,その局所的なストレスの発生には身体全体が必ず関与している.これを理解することが,下肢障害を治療するうえで,さらに重要な概念となる」というメッセージが,具体的な患者さんの動画や治療方略のデモ,そして完成度の高い園部先生のプレゼンテーションにより,多くの参加者の方々のこころに届いたのではないかと思います.

私自身は,歩行の視覚運動制御について,90分にわたりその概要を紹介しました.今回はわたし自身の不手際もあり,一部資料について効果的な呈示ができずに迷惑をかけてしまいました.こうした反省は,次に活かさなくてはいけません.

会場には400人近い方々が集まり,とても良い雰囲気を作り出してくださいました.毎年,神戸での歩行フォーラムに参加してくださる方々は,こちらの発言にポジティブなリアクションをしてくださるなど,いつもスムーズな進行を助けていただいております.機会があればぜひまたお邪魔したいと思っています.

今回はホテルにて,大槻利夫先生(上伊那生協病院)と2人で朝食をご一緒させていただく幸運に恵まれました.大槻先生は平常からセラピスト以外の方々にもご講演をされる機会が多いとのことで,私のように専門外の人間がセラピストの方々に対して講演をする難しさについて理解を示され,様々な体験談をお話しくださいました.それ以外の貴重な話も含め,大槻先生のお人柄に触れる良い機会となりました.

毎度のことながら,Senstyle主催の国中先生や米々田先生の企画力には脱帽です.これだけ多くの方々にご来場いただける秘訣は,彼らの企画力,人選の妙にあるのだろうと思います.

また,裏方として会の成功にご尽力されたスタッフの方々にも,心よりお礼を申し上げる次第です.特に今回は,ナイトセミナーでご講演された上島正光先生(ハーベスト医療福祉専門学校)のご関連の先生方のご尽力が大きかったと伺っております.多くの人たちを即座に集められるのは,上島先生の人徳ですね.


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