---P1 (東京都立大学ロゴマーク) 東京都立大学 ダイバーシティ推進室 ダイバーシティ通信  Newsletter No.37 ☆表紙写真=国際交流会館側から調整池を望む☆ ------- <Contents> P1 2023年度文化的多様性を持つ構成員交流会『落語を楽しむ会』 P2 第2回バリアフリー講習会『発達障がいと学び ~ 高校までとこれからと~ 』 寄稿『ダイバー室と私の9年間』 P3 バリアフリーチェック・言葉の地図 2023年度学生支援スタッフ活動の総括 コラム『ダイバーシティとスポーツ』 P4 ダイバーシティ&インクルージョン関連科目の紹介 セクシュアル・マイノリティ教職員研修 東京都立大学一時保育施設『都立大KIDS 』 コラム『ダイバーシティ・ブックレビュー』 -------- 2023年度文化的多様性を持つ構成員交流会 <『落語を楽しむ会』>  ダイバ-シティ推進室では、例年、主に留学生や外国からの研究者を対象に、日本文化の体験を通じて交流の機会を提供する『文化的多様性を持つ構成員交流会』を開催しています。今年度は、国際センターが行っている『日本語・日本事情短期集中コース』のワークショップをダイバーシティ推進室と共催する形で、落語を体験する会を開催しました。  前半は国際交流会館の大会議室において、日本語・日本事情短期集中コースに参加している留学生を対象に、ダイバーシティ推進室の藤山が講師となり、落語の概要や大まかな歴史について案内しました。  後半は会場をTMUギャラリーに移し、落語芸術協会所属の春風亭小柳師匠による落語ワークショップを実施しました。まず、一人で複数の人を演じ分けるために『上下を切る( 左右を向きながら話すこと)』といった落語の形式や、扇子と手拭いという小道具の使い方といった基本的な事柄について、小噺や実演を交えながらの解説が行われました。続いて、『所作』と呼ばれる、落語を演じるうえで用いられるしぐさの実演と解説があり、そばやまんじゅうの食べ方、たばこの吸い方など、いくつかの所作が示されました。その後、小柳師匠の呼びかけで、希望者が高座に上がり、簡単な小噺や所作を実際に体験する時間が設けられました。日本語・日本事情短期集中コースの参加者をはじめ、多くの参加者が積極的に手を挙げ、高座に上がって自己紹介をした後に、簡単な小話を演じたり、実際に所作を演じてみたりするなど、ちょっとした噺家気分を味わう体験を行いました。中には『餅がのったそばを食べる』という難度の高い所作にチャレンジする参加者もあり、会場は大いに盛り上がりました。  その後、小柳師匠が『長短』という噺を一席演じました。気の長い人と短い人がやり取りするユーモラスな噺の中には、先ほど学んだたばこを吸う所作やまんじゅうを食べる所作もあらわれ、客席からは笑い声が上がりました。  上演後、師匠との質疑応答の時間が設けられました。『小柳師匠が噺家になったきっかけ』や『寄席(よせ)の語源について』といった質問のほか、『落語において『おもしろい』とはどういうことか』といった質問も寄せられ、参加者の関心の高さがうかがえました。こうした質問に、小柳師匠は誠実かつユーモアを交えて回答してくださり、盛況のうちに閉会となりました。  今回は、国際センターが行っている『日本語・日本事情短期集中コース』のワークショップと共催したことで、これまでなかなか広報が届きにくかった留学生の参加が多数得られました。今後も引き続き、こうした形での協働を継続するとともに、留学生と学生やプレミアムカレッジ生との交流の機会なども提供できるよう、運営に工夫を重ねていきたいと思います。藤山) ☆写真①=講師写真(春風亭小柳師匠)☆ ☆写真②=藤山特任研究員による落語の概要説明風景☆ ☆写真③=講演のなかで扇子を用い食べる仕草の講師☆