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ミニ研究環

平成26〜27年度 傾斜的研究費(全学分)学長裁量枠 ミニ研究環
「ソフトマターを基盤とするバイオ系の構築」

活動概要

ソフトマター研究の大きなターゲットとして生物がある。生物は膨大なソフトマターで構成されており、自然界における究極のソフトマター複合系とみなすことができる。そのため、生命現象を対象とするソフトマターの研究は、世界的に見て一つの大きな潮流となっている。そこでの最終的な研究目標は、ソフトマターを基盤とする物質科学と、生物を対象とする生命科学の境界を明らかにして、両者を接続することである。物質科学の立場で生物を理解するためには、ソフトマターの知見や手法が必須である。

ソフトマターと生物をつなぐ重要な概念として近年注目を集めているのが、生体を模倣した「アクティブマター」である。生命現象は本質的に非平衡現象であり、アクティブなソフトマターの集団挙動を調べることによって、細胞集団のダイナミクスに関する知見を得ることが期待されている。また、生物は多種多様なソフトマターの組み合わせで構成されている。異なる種類のソフトマターを組み合わせたときにどのような現象が発現するかという問題は、「複合ソフトマター」という新しい概念を生み出している。本ミニ研究環では、物質科学としてのソフトマターを基盤として、モデル生体系の構築を目指す研究グループの拠点形成を主な目的としている。

メンバー

  • 研究代表者:好村滋行(首都大学東京・理工学研究科・分子物質化学専攻・准教授)
  • 研究分担者:加藤直(首都大学東京・理工学研究科・分子物質化学専攻・教授)
  • 研究分担者:岡本隆一(首都大学東京・理工学研究科・分子物質化学専攻・特任助教)
  • 研究分担者:川端庸平(首都大学東京・理工学研究科・分子物質化学専攻・助教)
  • 研究分担者:栗田玲(首都大学東京・理工学研究科・物理学専攻・准教授)
  • 研究分担者:及川典子(首都大学東京・理工学研究科・物理学専攻・助教)
  • 研究分担者:春田伸(首都大学東京・理工学研究科・生命科学専攻・准教授)
  • 研究分担者:柳澤実穂(東京農工大学・工学研究院・先端物理工学部門・特任准教授)
  • 研究分担者:森河良太(東京薬科大学・生命科学部・講師)
  • 研究分担者:車兪徹(東京工業大学・地球生命研究所・特任助教)

第2回公開シンポジウム

  • 日時:2016年1月26日(火) 12:30から受付開始
  • 会場:首都大学東京 南大沢キャンパス 11号館204号室
  • 参加費:無料(参加申込は不要)
  • プログラム:
  • 13:00-13:10 ご挨拶
    13:10-14:10 近藤滋(大阪大学)
    「動物の模様が解き明かす生物と数学の深い関係」
    14:10-14:50 春田伸(首都大学東京)
    「糸状性細菌Chloroflexus aggregansの滑走運動様式」
    (休憩)
    15:20-16:20 佐藤勝彦(北海道大学)
    「上皮細胞の集団運動」
    16:20-17:00 好村滋行(首都大学東京)
    「細胞のレオロジー」
  • ポスター[PDF]

第1回公開シンポジウム (終了)

  • 日時:2015年3月9日(月) 9:30から受付開始
  • 会場:首都大学東京 南大沢キャンパス 国際交流会館中会議室
  • 参加費:無料(参加申込は不要)
  • プログラム:
  • 09:50-10:00 ご挨拶
    10:00-10:45 豊田太郎(東京大学)
    「水中を駆動する細胞サイズの分子凝集体の創成」
    10:45-11:30 及川典子(首都大学東京)
    「シート状真正粘菌の成長における界面不安定性」
    11:45-12:30 柳澤実穂(東京農工大)
    「細胞サイズ空間へ閉じ込められた高分子混合系の相分離とゲル化の競合」
    (昼食)
    14:00-14:45 佐野雅己(東京大学)
    「Collective Motion in Active Suspension: From Molecule to Colloid」
    14:45-15:30 中根大介(学習院大学)
    「バクテリアのちょっと変わった運動の仕組み」
    15:45-16:30 今井正幸(東北大学)
    「化学作用に対する膜の応答ダイナミクス」
    16:30-17:00 総合討論
  • ポスター[PDF]

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