第13回研究会(2008年11月1日(土) 14時 〜)講演概要

会場: 秋葉原ダイビル 12階 公立大学法人首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス  詳細はこちら

講演者: 来嶋 秀治 氏 (京都大学 数理解析研究所)
タイトル: 一般化メディアン安定結婚問題に対する乱択近似アルゴリズム
概要: (一般化)メディアン安定結婚は,問題構造から誘導さ れる公平な安定マッチングとして,Teo-Sethuraman(1998) によって提案された.本講演では一般化メディアン安定 結婚問題の解法について議論する.具体的には,問題の #P困難性について述べ,素朴な乱択アルゴリズムにより, 精度保証付きの近似解が得られることを述べる.以上の 議論においては,根本(2000), Cheng(2008)によって独立 に発見された特徴づけに基づいて,半順序集合上のレベ ルイデアル問題に変形して議論する. 本研究は,文教大学の根本俊男教授との共同研究である.

講演者: 小野 廣隆 氏 (九州大学) 
タイトル: 木のL(2,1)-ラベリング に対する高速アルゴリズム
概要: グラフのk-L(2,1)-ラベリングとは,頂点への 1から k までの整数値の 割り当てであり,隣接頂点間では少なくとも 2,距離2の頂点間では 少なくとも 1 の差があるもののことを言う.L(2,1)-ラベリング問題とは, グラフに対するk-L(2,1)ラベリングの中で最小の k を求めるものである. この問題は,木幅が2のグラフに対してでもNP困難であることが知られている. 一方,多項式時間アルゴリズムは,路や閉路,木といった限られたクラスにしか 知られておらず,木に対してもこれまではO(Δ^{4.5}n)時間の アルゴリズムしか知られていなかった(ただし,Δはグラフの最大次数). 本発表では,発表者らが開発した木に対するL(2,1)ラベリング問題を解く, O(n^{1.75})時間アルゴリズム,O(n log^2 n)時間アルゴリズム,O(n)時間 アルゴリズムを紹介する.

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