セラピストにむけた情報発信



Resta研修会「運動器疾患のリハビリテーション」




2019年3月4日
3月2日に福岡県市民中央センターにて,Resta研修会「運動器疾患のリハビリテーション」にて話題提供をいたしました。講演の概要はこちらをご覧ください

運動器疾患に関する研修会で,心理学の人間が何を話すのかという心配もありましたが,そこには主催者である久保田勝徳氏の狙いがありました。運動器疾患のリハビリテーションにおいては,単に身体・運動機能が回復するだけでなく,痛みや恐怖感の克服のような心理的・認知的問題の解決も必要です。こうしたことを包括的に理解するために,運動器疾患の専門家に加え,心理的・認知的視点から話題提供をすることが求められました。

私の話題提供では,「スポーツ選手の卓越性が,身体・運動機能だけでなく,予測・判断といった認知機能にも及ぶ」という考えのもと,予測・判断がいかに身体や運動に結びついているかについて話題提供をしました。予測・判断が身体や運動に結びついているとすると,運動器疾患で運動に支障が出れば,それは予測・判断にも支障が出るということです。当日は,こうした考え方を示唆する話題を紹介しました。

研修会ではこのほかに,田中 創 先生(九州医療スポーツ専門学校/九州医療整形外科・内科・リハビリテーションクリニック 副院長),平田 裕也 先生(ケアブリッジ株式会社 訪問看護リハビリステーション かざぐるま鶴見 COO/昭和大学医学研究科 生化学講座特別研究生),小山 泰宏 先生(博多メディカルクリニック 部長)の3名の先生が登壇されました。

田中先生は森岡周氏のもとで修士課程を取得されたことや,私の研究仲間である山田実氏と同級生であることなど,接点も多く,様々な情報を共有できました。研修会では痛みが複合的に生じることについて丁寧にご解説くださいました。

平田先生と尾山先生はそれぞれ,膝関節,肩関節の評価にどのような視点を用いるべきかについて,自身のアプローチやケーススタディを通してご説明くださいました。平田先生は仕事の一環として会社内で理学療法士以外の仕事にも多岐にわたっており,そうした様子についてもご紹介いただきました。

Restaにお招きいただいたのは,これが2回目です。新しい企画を考え,再度話題提供のチャンスをくださった久保田勝徳氏に心から感謝いたします。


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