セラピストにむけた情報発信



生態心理学とリハビリテーション融合研究会




2018年3月5日
3月3-4日に滋賀県で開催された,第5回生態心理学とリハビリテーション融合研究会に参加しました。温泉宿を借り切ったスタイルの研究会に,70名近い参加がありました。

講演3題,シンポジウム1セッション,一般演題12題の内容でした。加えてナイトセミナーとしてさらに4題の発表とショート講演がありました。ナイトセミナーの部として23時開始のセミナーが25時45分まで開催されるなど,2日間にわたる研究会は熱気に包まれました。

私はオープニングの講演を担当しました。「隙間通過行動からわかること:知覚に根ざした運動の理解」というタイトルで,90分間にわたる話題提供をしました。隙間通過行動は,もともと生態心理学の分野で取り上げられた行動です。隙間通過行動を観察することでどのような人間の特性がわかるか,そしてリハビリテーション対象者の隙間通過行動を観察することで,どのような問題が明らかになるか,という視点で話をしました。

研究会のコアメンバーの方々は,昨年出版した「知覚に根ざしたリハビリテーション」(シービーアール)の執筆メンバーであり,私にとっていわば戦友です。この2年間,様々な形で関係者と交流してきたこともあり,多くの参加者の方々と良い関係が築けています。友達に少し背伸びした自分を見せたくなるような気分で,講演に臨みました。

研究室の大学院生,渡邉諒君も一般演題で発表しました。「歩行中における物体の知覚:異なる身体部位ごとのダイナミックタッチによる検討」という内容です。アメリカの生態心理学者,Jeffrey B Wagman教授(イリノイ州立大学)との共同研究の内容です。多くの人に温かい目で見守られた中,発表をしてくれました。

伊庭新也先生はじめ滋賀メンバーの準備委員の方々は,2年前からこの会の成功に向けて準備をしてくださいました。そうしたホスピタリティが伝わる,とても心地よい研究会でした。関係者の皆様に心から感謝いたします。



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