セラピストにむけた情報発信



本を出版します 「知覚に根ざしたリハビリテーション:実践と理論」





2017年4月21日
「知覚に根ざしたリハビリテーション:実践と理論」という本を出版いたします。

リハビリテーションについて考える上で,知覚の機能に着目する意義を,実践および理論の観点から解説しています。

初めて,編著者として本作りに携わりました。著者としての主役は,11名のセラピストの方々です(理学療法士5名,作業療法士6名)。

本書は,臨床現場で活躍する執筆陣が執筆した「実践編」と,基礎研究に携わる執筆陣が執筆した「理論編」の構成により,各領域における知覚の考え方,ならびにリハビリテーションにおける実践事例を紹介しています。

目次と執筆者情報は,こちらをご覧ください。

“知覚”といっても,様々な切り口があります。本書では,生態心理学・認知科学・神経心理学の考えに精通されるセラピストの方々が,臨床において“知覚”を意識してどのようなリハビリテーションを展開されているかについて解説されています。


以下,本書の中でセラピストの著者陣が出されたメッセージの一例です。共感するメッセージがあるようでしたら,是非お手に取ってその内容をご覧ください。

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「手すりの存在は,安全をサポートする半面,手すりに頼り切る動作を引き出し,効果的なリハビリテーションを妨げることがないだろうか。」

「摂食・嚥下機能のリハビリテーションにおいて,食べることに伴う舌の触覚やにおいの感覚を生かすことはできないだろうか。」

「座位の姿勢安定に,支持面の知覚が重要であるとすれば,紙オムツを履くことは知覚を妨げるのではないだろうか。」

「足元に視線が向きがちな脳卒中者や,十分な運動機能を有しているにもかかわらず,強い恐怖感から過剰な筋緊張の症状を見せる患者に対して,知覚に根ざしてどのようなアプローチが提案されるだろうか。」

「脊柱の可動性が乏しく,分節的な動きが苦手な場合,柔軟に体幹姿勢を調整することは難しい。知覚と運動の循環関係という概念に基づき,こうしたケースに対して柔軟性を引き出すための実践的な方法を提案する。」


 


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