---P1 (東京都立大学ロゴマーク) 東京都立大学 ダイバーシティ推進室 ダイバーシティ通信  Newsletter No.36 ☆表紙写真=南門から学内へ続く、黄色く紅葉した銀杏の木々☆ ------- <Contents> P1 ライフ・ワーク・バランス講演会『これからの働き方を考える』 P2 学内における緊急時の障がいのある人への対応について 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク 寄稿『青鳩祭(荒川キャンパス)の参加報告』 寄稿『ふわふわ』を『かたち』にするために P3 交流プログラム   部局出前説明会 手話講習会【初級・中級】 コラム『ダイバーシティとスポーツ』 P4 よるダイバー 東京都立大学一時保育施設『都立大KIDS』 ダイバーシティ・ブックレビュー -------- ライフ・ワーク・バランス講演会 <『これからの働き方を考える』~すべての人が尊重され、活躍できる職場に~>  2023年9月20日にライフ・ワーク・バランス講演会を開催しました。講師には本学のライフ・ワーク・バランス相談員を務めている荒川紀子さんをお招きし、男性の育休取得や介護と仕事の両立など、ライフ・ワーク・バランスに関する具体的な課題やその対応について知ることを目的とするとともに、ダイバーシティ推進室のライフ・ワーク・バランスに関する相談事業・支援事業の周知を図ることも意図しました。  講演では、多様な働き方が求められている背景として、少子高齢化に伴う労働人口の減少、共働き世帯の増加、男性の育児参画意識の上昇など、いくつもの社会的な要因が説明されました。そのうえで荒川さんは、仕事と生活の両立支援も、育児をしながら「普通に仕事もできる」支援や男女共に育児と仕事を両立するための支援、すべての職員が働きやすい職場環境の整備などが求められるようになったと指摘しました。  そうした環境の変化を踏まえ、実際に職場でどういった対応が必要かという視点から、残業前提ではなく、定時で帰る職場を目指すこと、そのために休業や短時間勤務等の制度を使いやすくなるよう、業務分担の見直しと共に相互理解による意識の醸成が重要であることが説かれました。それに加え、いわゆるアンコンシャス・バイアスが多様な人材の個性と能力をつぶしてしまうことにつながる危険性があるため、その抑止が必要であることが強調されました。  全体のまとめとして、管理職に向けては、働き方改革をひっぱっていくのは管理職であること、働く一人ひとりに向けては、仕事と生活の両立に関する悩みや心配を一人で抱え込まず、職場で積極的なコミュニケーションをとることの大切さがメッセージとして伝えられました。  参加者からは、「ライフ・ワーク・バランスは自分の専門性からある程度知っているつもりでしたが、やはり専門の先生から具体的にお話をうかがうと自分の考えや思い込みを整理することができました。」「多くの方がそれぞれの大変さを抱えながら頑張っていることを知っています。多様な背景の方がそれぞれの能力を活かして組織や社会へ貢献できるような環境構築へ少しでも貢献したいと思いました。」「育児、介護休業を取りやすい環境の前提として、そもそも『定時で帰れる職場』を目指すために働き方改革が必要、という考え方は目からうろこで、確かに、そのような職場の方が相互理解が進みやすいと思いました。」などの感想が寄せられました。また、「本学にライフ・ワーク・バランス相談ができる相談員さんがいることを知ることができました。」との声も寄せられ、相談事業・支援事業の周知にもつながったことがうかがえます。  ライフ・ワーク・バランスをテーマとし、働き方に焦点を当てた講演会は今回が初めてであったため、一般的な話のボリュームが多くなりましたが、参加者の感想などから、より具体的な場面に絞り込んだテーマでの講演会へのニーズがあることも判明しました。今後の取組への参考としたいと思います。 (藤山) ☆画像☆告知ポスター ☆写真①=講師写真(荒川紀子氏)☆ ☆写真②=オンライン講演中の様子☆