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大 気中に放出された放射性核種
2018/3/12   更新
> 東 京大学工学系研究科,国 立環境研究所,宇宙航空研究開発機構との共同研究の成果[2011 年3月11日におきた福島事故直後に福島第一原発近くの2箇所のSPM観測局での大気中放射性セシウムの時系列分析]がGeochemical Journalに掲載されました.こ ちら

>
東京大学大気海洋研究所,国立環境研究所,東京大学工学系研究科との共同研究の成果[2011 年3月に東日本の99局の大気常時監視局において1時間ごとに捕集された浮遊粒子状 物質中の放射性セシウム(134Csと137Cs)濃度]がJournal of Nuclear and Radiochemical Sciencesに掲載されました. こちら
  数値データ集であるAppendix-AのEXCELファイルを公開します.こ ちら.["標高"を加えました.(2015/11/18)]

> 東京大学大気海洋研究所と国立環境研究所との共同研究 [大気汚染測定局のテープろ紙の分析] の成果がScientific Reports誌に掲載されました.こ ちら.(注目の論文に選ばれました)

> 平成25年度原子力規制庁事業 [浮遊粒子物質測定用テープろ紙の放射性物質による大気中放射性物質濃度把握] に協力しました.
報 告書はこ ちら

> 平成24年度環境省委託事業 [SPM捕集用ろ紙に付着した放射性核種分析] を実施しました.
報告書はこ ちら

> 2011-2012年度に行ったモニタリングは下記のとおりです.

下の図は、大学近くのマンション一室での24時間換気システムのフィルタ(原発事故前から3月22日まで使用)を2011年3月23日に測定したガンマ線 スペクトル
で す.



検 出された放射性核種 ( [ ]内は半減期 )
    Nb-95 [35日]    
    Tc-99m [6時間],Mo-90 [2.7日]
   
    Ag-110m [250日]
   
    I-131 [8日],I-132 [2.3時間]
   
    Te-129g [70分],Te-129m [34日],Te-132 [3.2日]
   
    Cs-134 [2年],Cs-136 [13日],Cs-137 [30年]
   
    La-140 [1.7日],Ba-140 [13日]


ただちに健康に影響があると思われませんが、原発事故以後に交換していないフィルタは,すぐに 交換することをお勧めします.
 

大気中の放射性核種濃度


3 月22日より、南大沢キャンパス8号館屋上にて、大気を石英フィルタを通して一定流速(33.4 L/min)で吸引し、空気中の微小な粒子を石英フィルタ上に捕集しています.これをゲルマニウム半導体検出器によりγ線を測定します.
当初は,24時間吸引ごとに放射能を測定していましたが,現在は,1週間吸引してから放射能を測定しています.(2012年5月で中止しました)

I-131,Cs-134,Cs-137,Be-7の濃度の時間変化をグラフで示します.
2011年10月現在,大気中の福島原発事故由来の放射性核種濃度は,天然に常に存在するBe-7の濃度より,小さくなっています.
Be-7は,地球大気圏の上層で大気と宇宙線との核反応により生成する放射性核種で、半減期は53日です.









グラフ中の各シンボルとともに描かれている横線は、大気の捕集期間を示します.
プロットのない期間は採取していません.
検出されなかった時は,下矢印で検出限界値を示しています.

花粉の飛散による大気中の放射性物質の上昇は確認されません.
(花粉のデータは「と うきょう花粉ネット」による多摩市永山での観測値で,1時間毎に測定された飛散数[大気1m3中 の個数]の 1日間の平均値です.花粉観測は5/17まででした.)

2012年4月からは,1ヶ月ごとに1週間の採集を行いました.
2012年は検出限界以下が続いています.
当 研究室で使用している大気採取のポンプの流量が小さいため,2012 年5月をもち まして一時観測は中止します.

更新履歴
2018/03/12 Geochem. J.で発表した論文へのリンクを追加.
2015/11/17 JNRSで発表した論文のAppendix AのEXCELファイルを公開.
2015/10/07 JNRSで発表した論文へのリンクを追加.
2015/06/13 環境省ならびに原子力規制庁事業の報告書へのリンクを追加.
2012/05/31 2012年5月までのデータを追加.
2012/04/13 2012年3月までのデータを追加.
2012/02/18 2012年1月までのデータを追加.
2011/12/07 10月下旬のデータを追加.再測定した試料のデータを訂正.
2011/11/05 Be-7濃度を追加. 9月と10月のデータを追加.
2011/09/01 8月のデータをグラフに追加
2011/08/11 放射能濃度の時間変化のグラフを掲載
2011/08/04 公開



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