更新日:16/06/24

 都立大学キャンパス内には池が3つありますが、その内最も小さなものがイモリ池(仮称)です。直径10mで面積は100m2程度、最大の深さもせいぜい50cm程度でしょうか。緑地のなかにあり、まわりは完全に樹木で覆われていて、昼でも薄暗い感じがする静かな池です。初夏の水辺にはカキツバタが咲き、池の水面にはヒツジグサの白い花が咲き乱れます。大学が移転してきた当時は見られなかったのですが、'92年からは突如としてオオカナダモが姿を現し、今では池の水面のほとんどを覆うようになりました。
 この池は、他の池と違い都立大学キャンパスの建設工事以前から存在し、それほど人手が入れられなかったせいか、この地域の昔ながらの姿が一番良く残っていて、水生昆虫や両生類など、多様な生き物達の住みかや繁殖場となっています。'92年春からは、水難事故防止(?)および生物保護のため、池の周りはフェンスで囲まれています。

イモリ池の両生類

 山地渓流を除く東京都西部の丘陵地帯では、13種の両生類(サンショウウオ類2種、カエル類11種、)が生息しています。その内、この緑地で現在8種類が見られ、アマガエル以外の7種はイモリ池で繁殖しています。緑地の外れのひょうたん池(仮称)でも、アズマヒキガエルやシュレーゲルアオガエルは産卵していますが、産卵された子供たちはうまく育っていないようです。イモリ池以外には、コイなどの魚が放されていることが関係しているようです。その点、イモリ池には魚がいなかったことが幸いし、両生類の繁殖がうまくいき次世代が順調に育っています。この池は、緑地の両生類の最大の繁殖場であり、重要な供給源としても機能しています。
 イモリ池には、春から秋まで様々な両生類が姿を現し、繁殖活動を行います。このうち、親が1年中見られるのはイモリだけで、他の種は、それぞれ特定の季節にだけ姿を現します。次に、イモリ池で繁殖しているの両生類を種ごとに紹介しましょう。


     イモリ池を利用する両生類の繁殖活動の季節変化

イモリ(Cynops pyrrhogaster)

トウキョウサンショウウオ(Hynobius tokyoensis)

アズマヒキガエル(Bufo japonicus formosus)

ヤマアカガエル(Rana ornativentris)

ツチガエル(Rana rugosa)

シュレーゲルアオガエル(Rhacophorus schlegelii)

モリアオガエル(Rhacophorus arboreus)

ニホンアマガエル(Hyla japonica)ama1.jpg (27666 バイト)

 


イモリ池のトピック

珍獣ハクビシンの出現(1996年5月)
ゲンジボタルの再発見(1996年7月)
イモリの寿命
続イモリの寿命
両生類の年齢と寿命

イモリ池の水温の季節変化

イモリ池でお昼過ぎころに測定した1994年4月から1998年6月までの水温の季節変化のグラフです。画像をクリックすると大きなグラフが見れます。

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by Tamotsu Kusano